倉敷市玉島柏島・玉島町遊廓跡（その６）

「玉島歩きの達人ガイド」の天満町の風景はこの辺りから東の方角を撮影したものと思われた。私はガイドをバッグにしまい旧道を西へ歩いて行った。

玉島町遊廓は岡山県浅口郡玉島町字天満町に在つて、山陽線玉島駅で下車すれば南へ約二十五丁、乗合自動車を利用して玉島土手町迄行けば賃十五銭、玉島は県下第一の良港で、知盛、教盛等が源氏の軍を迎へ撃つた水島の古戦場に成つて居る。港頭の丘上には円通寺があつて眺望がよく、名僧良寛の修業した寺として有名だ。尚附近には金光教の本部があつて団体の参詣人が多い。

『全国遊廓案内』



戦前と戦後の建物があまり違和感なく並んでいるのが天満町の特徴である。美容院の先に大きな工作所が建っているが、その横壁から少し奥に入った所に地蔵尊が祀られている。雨ざらしを避けるために小屋を拵えているのが良い。江戸期の物を大切にする心を素直に見習いたいものだ。

モロヘイヤと溶き卵のスープ

家の者がモロヘイヤのかたい茎の部分を捨てずに調理するので私はこれまであまり好んで食べなかった。当たり前の話だが、柔らかい部分を使えば美味しい料理は出来る。

最も代表的な料理はスープであろう。加熱した中華スープにモロヘイヤを入れてかき混ぜ溶き卵を落す。卵が固まるまで待つとスープが濁ることはない。通常は片栗粉でとろみをつけるところだが、ネバネバ食材のモロヘイヤが片栗粉の代替になる。

角切りトマトを入れて旨味と酸味をアップさせたものは見た目も美しいので朝食におススメだ。