(写真:好山荘玄関ロビー)
雑然としているが、どこも山の宿ってのはこんなもの。
●好山荘
この土湯峠周辺には、下から野地、新野地、赤湯、鷲倉、幕川の5つの温泉があるが、その中でもここ赤湯が一番鄙びた雰囲気を残している。平屋建ての旧館は、昔はこけし職人の工房だったんだそうな。今でも、11月を過ぎると宿の主人は里へ降りて行って、冬の間はこけし職人として過ごすらしい。
この土湯峠周辺の宿の中では未だに自炊の長逗留を受け入れる唯一の宿で、薄暗い廊下の横に伸びる自炊部屋には洗濯物が垂れ下がっている。鳴子のまるみやのご主人曰く「自炊を受け入れる宿は基本的に安い」と言う事で、ご多分に漏れずこの界隈では最安の価格で宿泊出来る。確かに設備は古いのかもしれないが、トイレは水洗だし特に気になる事もないですね。古いの慣れてるし。
ここのウリは2種類の温泉。名前の由来である赤湯は鉄分を含んだ土臭いお湯で、入ると体はまっ黄色になるのが難点だがやたらと暖まる。駐車場の庭先にある露天風呂は白湯で、素朴な掘っ立て風味の東屋には青いビニールシートが掛かっているのが手作り感満点(笑)。つか、こーいう作りがこの宿の工事現場っぽい雰囲気をさらに引き立てているように思う。高原の涼しい風が気持ちいい。
●メシ
グッピー氏と露天風呂でダラダラして、部屋に戻って夕寝をしているとメシの時間になった。8,550円の料金ではそう大したものは出て来ないのは承知していたが豚肉の陶板焼きやらカニグラタンやらマグロの刺身など何と言うかコンセプト無視のとりとめのないメニューは前回来た時と変わっていない。実家のメシみたいだ。ウチの実家もカレーなのにアジの開きが出て来たりとかよくやるんで…(笑)。
ご飯はオヒツなんてケチな事は言わずに電気釜でドカンと提供される。…これ、一升近くあるんじゃねーか?とか何とか言いつつみんなで食っちゃったけどw
部屋に戻り、さらにダラダラとテレビを見たり夜の露天風呂に入ったり。露天風呂から帰って来た時には霧が晴れて、夜空には満天の星が広がっていた。そう言えば、今日は七夕だったな。
●翌朝
朝4時半に何となく目が覚める。元々旅先では長く寝ていられないタチ。普段なら時間を確認して再度睡眠に復帰(?)するのであるが、窓の外はほの明るい。昨日の晩は星空だったので、ピーンと来て朝日を見に行く事とする。この時期の日の出の時間は、4時半から5時の間だったなあと記憶していたので…
薄暗い部屋の中でちょっとゴソゴソ。同行の氏は爆睡中だが、そっと部屋から出て土湯峠のほうへ行ってみる事とした。早朝の峠道は、7月だというのに涼しいを通り越して寒い。
宿を出て車で10分、土湯峠手前の幕川温泉の入口(地図)にちょうど展望の開ける場所があった。東の方角を見晴らすと、吾妻の山々の向こうから神々しいほどの朝日が昇って来た。息を呑む標高1200mからの眺め。福島盆地には雲海が広がり、朝日が雲海を紅く染める。
しばらく峠から旧道を流してみる。崖際を走る旧道の眼下に広がる雲海。車を止めて眺望に目を凝らすと、遠く浮かぶのは…方向的にあれは蔵王だろうか。早朝の峠道は車もおらず、ただただ鳥のさえずりと冷えた空気が支配する。早起きが苦にならない性格で良かったと思えるひと時だ。
ちなみに梅雨時の福島中通りの気象条件は、湿気を含んだ空気が山と盆地の間を行ったり来たりするようで、夜に山で冷やされた空気が盆地に降りて行って雲海を作り→昼は盆地の中の温度が上がって上昇気流を作り→雲はどんどん山へ向かって上がって行く事を繰り返すようだ。結局チェックアウトして宿を出る頃には、再び土湯峠付近は霧の中に隠れてしまった。
●福島競馬場
久し振りの参戦。3年ぶりくらいだろうか。府中とかはご無沙汰だが、ローカル競馬なら行ってもいいかなあと思わせる。最終日で混雑しているかと思ったのだけれども、それほどでもないし…夏の福島は暑いと言うイメージがあったのだが、屋外に居ても風が吹いていたので過ごしやすかった。
ちょびちょびとではありますが、久々の競馬なんで馬券もほぼ毎レース買った(笑)。椅子に座ってべったり予想するよりも、こういう競馬場はウロウロしながら食いもん買って適当にやるに限る。話題の白毛馬を見にパドックへ行ってみたり…なるほど文句なくきれいな馬だが、白過ぎて露出に悩む馬と言うのは初めてだった(笑)。
芝コースは最終週だったんで外回しの馬が伸びるんだけども、さりとてみんな外回すもんだから強引過ぎると振られて大きく距離損してしまうような難しい傾向。馬券は2,600m戦で15倍の単が一つ当たって大した被害のないマイナスでした。みんな外へ行くのを道中を内々で我慢し、4角ロスなく潜り込んで直線外に寄せながら差し切った好プレー。南田えらい。
最終後に盛岡競馬のダート3,000m戦を観戦し、日程終了。
よくよく考えたら、公営競馬がバンバン廃止されてしまったせいで、関東から一番近いローカル競馬は福島になってしまったんだねえ。
上山カムバック。
雑然としているが、どこも山の宿ってのはこんなもの。
●好山荘
この土湯峠周辺には、下から野地、新野地、赤湯、鷲倉、幕川の5つの温泉があるが、その中でもここ赤湯が一番鄙びた雰囲気を残している。平屋建ての旧館は、昔はこけし職人の工房だったんだそうな。今でも、11月を過ぎると宿の主人は里へ降りて行って、冬の間はこけし職人として過ごすらしい。
この土湯峠周辺の宿の中では未だに自炊の長逗留を受け入れる唯一の宿で、薄暗い廊下の横に伸びる自炊部屋には洗濯物が垂れ下がっている。鳴子のまるみやのご主人曰く「自炊を受け入れる宿は基本的に安い」と言う事で、ご多分に漏れずこの界隈では最安の価格で宿泊出来る。確かに設備は古いのかもしれないが、トイレは水洗だし特に気になる事もないですね。古いの慣れてるし。
ここのウリは2種類の温泉。名前の由来である赤湯は鉄分を含んだ土臭いお湯で、入ると体はまっ黄色になるのが難点だがやたらと暖まる。駐車場の庭先にある露天風呂は白湯で、素朴な掘っ立て風味の東屋には青いビニールシートが掛かっているのが手作り感満点(笑)。つか、こーいう作りがこの宿の工事現場っぽい雰囲気をさらに引き立てているように思う。高原の涼しい風が気持ちいい。
●メシ
グッピー氏と露天風呂でダラダラして、部屋に戻って夕寝をしているとメシの時間になった。8,550円の料金ではそう大したものは出て来ないのは承知していたが豚肉の陶板焼きやらカニグラタンやらマグロの刺身など何と言うかコンセプト無視のとりとめのないメニューは前回来た時と変わっていない。実家のメシみたいだ。ウチの実家もカレーなのにアジの開きが出て来たりとかよくやるんで…(笑)。
ご飯はオヒツなんてケチな事は言わずに電気釜でドカンと提供される。…これ、一升近くあるんじゃねーか?とか何とか言いつつみんなで食っちゃったけどw
部屋に戻り、さらにダラダラとテレビを見たり夜の露天風呂に入ったり。露天風呂から帰って来た時には霧が晴れて、夜空には満天の星が広がっていた。そう言えば、今日は七夕だったな。
●翌朝
朝4時半に何となく目が覚める。元々旅先では長く寝ていられないタチ。普段なら時間を確認して再度睡眠に復帰(?)するのであるが、窓の外はほの明るい。昨日の晩は星空だったので、ピーンと来て朝日を見に行く事とする。この時期の日の出の時間は、4時半から5時の間だったなあと記憶していたので…
薄暗い部屋の中でちょっとゴソゴソ。同行の氏は爆睡中だが、そっと部屋から出て土湯峠のほうへ行ってみる事とした。早朝の峠道は、7月だというのに涼しいを通り越して寒い。
宿を出て車で10分、土湯峠手前の幕川温泉の入口(地図)にちょうど展望の開ける場所があった。東の方角を見晴らすと、吾妻の山々の向こうから神々しいほどの朝日が昇って来た。息を呑む標高1200mからの眺め。福島盆地には雲海が広がり、朝日が雲海を紅く染める。
しばらく峠から旧道を流してみる。崖際を走る旧道の眼下に広がる雲海。車を止めて眺望に目を凝らすと、遠く浮かぶのは…方向的にあれは蔵王だろうか。早朝の峠道は車もおらず、ただただ鳥のさえずりと冷えた空気が支配する。早起きが苦にならない性格で良かったと思えるひと時だ。
ちなみに梅雨時の福島中通りの気象条件は、湿気を含んだ空気が山と盆地の間を行ったり来たりするようで、夜に山で冷やされた空気が盆地に降りて行って雲海を作り→昼は盆地の中の温度が上がって上昇気流を作り→雲はどんどん山へ向かって上がって行く事を繰り返すようだ。結局チェックアウトして宿を出る頃には、再び土湯峠付近は霧の中に隠れてしまった。
●福島競馬場
久し振りの参戦。3年ぶりくらいだろうか。府中とかはご無沙汰だが、ローカル競馬なら行ってもいいかなあと思わせる。最終日で混雑しているかと思ったのだけれども、それほどでもないし…夏の福島は暑いと言うイメージがあったのだが、屋外に居ても風が吹いていたので過ごしやすかった。
ちょびちょびとではありますが、久々の競馬なんで馬券もほぼ毎レース買った(笑)。椅子に座ってべったり予想するよりも、こういう競馬場はウロウロしながら食いもん買って適当にやるに限る。話題の白毛馬を見にパドックへ行ってみたり…なるほど文句なくきれいな馬だが、白過ぎて露出に悩む馬と言うのは初めてだった(笑)。
芝コースは最終週だったんで外回しの馬が伸びるんだけども、さりとてみんな外回すもんだから強引過ぎると振られて大きく距離損してしまうような難しい傾向。馬券は2,600m戦で15倍の単が一つ当たって大した被害のないマイナスでした。みんな外へ行くのを道中を内々で我慢し、4角ロスなく潜り込んで直線外に寄せながら差し切った好プレー。南田えらい。
最終後に盛岡競馬のダート3,000m戦を観戦し、日程終了。
よくよく考えたら、公営競馬がバンバン廃止されてしまったせいで、関東から一番近いローカル競馬は福島になってしまったんだねえ。
上山カムバック。