青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

日々の暮らしと江ノ電と

2013年07月01日 22時01分11秒 | 日常

(小道にて@稲村ケ崎~極楽寺間)

先週は風邪でどこにも行けなかった子供がだいぶ回復して来たので、日曜日にちょこっと出掛けてみる。まだ鼻はグズグズしているのであまり遠くに連れて行っちゃダメよ、と言う嫁からのクギが刺さったので、家から30分の江ノ電界隈。空梅雨模様の関東、鎌倉を彩る紫陽花も盛りが過ぎたのはあるけれどちょっと迫力に欠けるような。それでも紫陽花の小道から覗く江ノ電の姿は、鎌倉らしい路地情緒がありますね。


極楽寺から稲村ケ崎へ向かう併用軌道でワンカット。ちょっと運用を一回り見たんだが、今日は江ノ電のスター350型が運用に入っておりませぬ…肩透かしを食ったような気分になりつつ2000系の藤沢行き。カーブと路地に阻まれてなかなか4連をすっきり撮れない江ノ電沿線で、ここと七里ヶ浜の併用軌道は足元まですっきり抜ける定番ポイント。ただ車通りもそこそこあるので、上手く撮れるかは運次第。

 

極楽寺周辺は谷戸に包まれた静かな住宅街で、いかにも鎌倉だなあと思えるお上品な雰囲気ある一軒家が並んでいます。紫陽花と百合の花が玄関前に咲くお宅を借りて、路地の向こうの江ノ電を一枚。御用聞きに来たカブの横をサンライン編成がゴトンゴトンと走って行くと、坂道を女の子が降りてきた。子供が挨拶したら、小さな声で「こんにちわ!」と返事が。


350型が走っていれば運用に合わせて撮影もするのだけど、お休みとなれば特に肩の力を入れる事もなくて、結局腰越の電車通りに来てしまった。紫陽花の中を走る極楽寺~長谷、海を見ながら稲村ケ崎~鎌倉高校前、鵠沼の邸宅街を走る柳小路界隈とそれぞれの味わいがある江ノ電沿線ですが、個人的には腰越の電車通りが好きです。魚屋の軒先に干されたカマスの丸干しが風に揺れる初夏の昼下がり。

 

龍口寺から腰越駅までの500mに続く商店街の中を、ゴロゴロと車輪の音を立てて走る江ノ電。肉屋、魚屋、和菓子屋、干物屋、信金、郵便局、蕎麦屋、スーパー、ラーメン屋、レトロな雰囲気の写真店…日常の生活の中に、突如電車が走って行く非日常が、電車通りの日常。


場所柄魚屋が多いのだが、近くの片瀬漁港で揚がった相模湾の魚が売ってたりしてなかなか楽しい。魚屋で買ったサワラの半身を氷に詰めて貰って、ハイビスカスの鉢植えから最後の一枚。来週は腰越小動神社の天王祭、この電車通りを神輿と山車が行き交う週末。もちろん江ノ電は止まりません。
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