青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

真夏の近江熱風録 ゆるキャラ残酷物語編

2013年07月27日 09時52分39秒 | 近江鉄道

(夏の田園を行く@800系)

まだまだ続く近江鉄道の旅。今日は一応三脚をかついで来てるんですが、乗り鉄中心だと三脚を立てて構えるような場面もなかなかないのが正直なところ。レンズも一通り持って来たけど、メインの16-85でほぼ通してしまった。暑いし、重いしで装備はもうちょっと軽くても良かったような気がしたねえ(笑)。使わないのも何なんで、八日市駅そばの木陰で休みながら近江ガチャコンを一枚。もうちょっと夏っぽい絵を期待したんだけど、通過直前に太陽は雲の中へ…w


さて、八日市駅を発車した真っ赤なフジテック号は、八日市駅の構内を出て制限20km/hの急カーブで右に回ると、あっという間に新八日市駅に到着しました。ここだけは事前の調査で「いい駅」だとの噂を聞いていたんで降りてみる事にしますが、大正2年の開業当時の上屋がそのまま残っているとの事。あまたの乗客を見届けてきた渋焦げた木造ラッチと、「しんようかいち」の独特の温かみのある書き文字の駅名表が出迎えてくれました。

 

駅前から駅本屋を見上げて一枚。うーん、レトロと一言で言ってしまうには勿体ないようなレトロさ加減と申しましょうか…駅入口手前の広めの階段、薄水色の板塀に絡まる蔦、入口の屋根の下についた細かい意匠のツバメ返し。2階部分には大きなタテ型の明かり取りの窓があって、湖東鉄道の本社屋としても使われていた新八日市の駅は、当時流行のデザイン性を地方の小私鉄が取り入れて作った西洋建築の本社屋なんですね。

 

真夏の日差しの下、やって来た八日市行きの809編成と一緒にこの古風な西洋建築の駅をパチリ。開業当時は湖東鉄道の八日市口駅として終点であったものが、近江鉄道との合併に伴い線路が現在の八日市駅まで延伸したのは戦後間もなくの事。終着駅としての役割を終えてから、戦後70年をかけてゆーっくりとワビサビが積もったような風合いがこの駅にはあります。

 

隣の駅までそんなに距離もないようなので、新八日市の駅から次の太郎坊宮前駅まで歩いてみる。八日市線の北側の車窓に連なる山は箕作山(みつくりやま)と言って、市民のちょっとしたハイキングコースになってるそうな。その中腹にある建物が通称「太郎坊宮」と言われる阿賀神社。聖徳太子の建立とも言われる由緒のある神社で、訪問したこの週末は千日大祭っつー夏祭りの日であったらしい。太郎坊宮前の駅前通りには大鳥居がかかり、そのまま箕作山の参道へ続いているようです。

 

片面一線のみの小さな太郎坊宮前駅。駅入り口に申し訳程度に張られた注連縄が、文字通りお宮の前の駅である事をアピールしております。夏祭りの幟がはためくホームに近江八幡行の電車が到着し、冷房の効いた車内で一息付く。車内の主力は女子高生、夏休み突入にて沿線は他にも夏祭りがあるのか、制服に混じって浴衣姿の女子高生の姿も目立ちます。市辺~平田にかけて車窓から八日市丘陵が消えて、武佐から家並みが目立ち始めると、揺れる電車は近江八幡へ。

  

近江八幡到着。駅は、彦根&米原と同じく東海道本線の東側に小さく作られた島式1面2線のホームです。今シーズンも「ビア電」の運行が始まりましたよ、なんて掲示も貼られておりますが、2ヵ月もやるとは近江沿線の人たちも好きねえ(笑)。あ、ご紹介が遅れましたが乗って来た809編成は「近江キャラ電」と申しまして、「いしだみつにゃん・しまさこにゃん」と言う2匹(?)のゆるキャラがデザインされております。関ヶ原の戦いで功を遂げ、彦根のそばの佐和山城に居を構えた石田三成とその家臣である島左近を由来としたキャラらしいのだが…ホラ、彦根界隈に全国的に有名なゆるキャラがいると思うんですけど、あれじゃないんですか?え?オトナの事情で?肖像権が?ギャラが折り合わない?(以下妄想)


「俺たちに罪はない」と訴えるいしだみつにゃん&しまさこにゃん氏。明らかに某超有名ゆるキャラのセット売りと言うか大きく離れた2番手3番手の存在は、シャ乱Qにおけるつんく♂に対するはたけ&まことくらいの力関係か。なんでいきなりシャ乱Qなのかは自分でも良く分からんが、すぐの折り返しの八日市行きに乗って一気に八日市に戻る。近江八幡でやったことと言えば、駅のコンビニで食料と水を調達したくらいでw

完乗目指して、次回へ続く。
コメント
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