(窓辺のあの子@西吾野駅)
西吾野駅での4000系同士の交換風景。単線で駅間距離もそこそこあるので、秩父線の交換待ちは結構長い。静寂が支配する乗客も疎らな車内から、冬の低い日差しが射し込むホームをぼうっと見ていると、交換の飯能行きが滑り込んで来た。対向電車の窓辺に跳ね返ったライオンズカラーの向こうに、街に向かう女の子の朧な影が見えて、一瞬目が合った。おもむろに走り出した4000系は、奥武蔵の山を詰めながら、正丸峠のサミットへ登って行きます。
武甲山が見守る西武秩父の駅のホーム。シーズンオフの平日ともあって、西武秩父まで各駅停車に乗車して来たのは疎らな観光客と商用客がチラホラといるだけであった。正直、高麗から横瀬までの中間各駅の顧客流動から考えても、秩父線に平日の4連は過剰かなあ・・・という気がしないでもない。4000系の製造から30年が経過して、次世代の秩父ローカル運用を考えるに、新車投入によって日中の短編成化(2両?)はあってもおかしくないのかな、と。新車を製造するほどのニーズはないなら、30000系の増結2連とかをワンマン改造した上で、山岳線区用にバッキバキに改造して突っ込むとかあったら面白そうですが・・・
西武秩父線は昨秋に開業50周年を迎えました。西武の本社自体はニューレッドアローに代わるLaviewの投入や、土休日のS-TRAINによる横浜からの秩父乗り入れの実施と、「祭の湯」を中心とした西武秩父駅の大規模リニューアルなどなど積極的なCMの展開によって秩父観光にテコ入れをしております。そんなこんなで西武秩父駅の跨線橋なんかも、以前に来た時とは見違えるほど観光ムードに包まれていて、飾りつけなんかも華やかになっていました。祭の湯は、週末は仮眠の出来る健康ランド的な使い方で一夜を過ごす事も出来るようなので、秩父の山に朝から登りたいとか、三峰神社でご来光を拝みたいとか、そういうニーズに応えられる施設になっています。温泉好きとしては、秩父にも渋い鉱泉宿いっぱいあるからそっちにも泊まってあげてね!と思ってしまうのだけど。かおる鉱泉とか新木鉱泉とかいいよね。
抵抗制御のモーター音も高らかに、今日も秩父と奥武蔵を駆けるライオンズカラー。西武鉄道が正丸峠を穿ち、秩父盆地に鉄道を通して50年、その50年の歴史のうちの30年を、縁の下の力持ちとして秩父線に捧げて来たのが4000系という車両です。いつかは後進に道を譲る時が来るのだろうけれど、決して華やかな活躍が報じられることもなく、その車歴のほとんどを地域輸送に徹し切った働き。しっかり記録しておかないとならんなと思います。
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