tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

田中利典師の「守られている力」

2024年11月14日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「守られている力」(師のブログ 2017.1.6 付)である。私たちが大事故にも遭わず毎日、無事に過ごせているのは、自分自身の聖なる守りの力、つまり先祖や神仏の力で守られているから。だから、常に先祖や神仏に感謝の気持ちを忘れないことが大切、ということである。では、記事全文を以下に紹介する。
※トップ写真は、ウチの近隣公園の桜。コロナ渦中の2020年3月30日に撮影

「守られている力」田中利典著述集290116
(2017年)10月末からはじめた金峯山寺の機関誌「金峯山時報」のエッセイ欄「蔵王清風」で書いた駄文を、折に触れて転記していますが、今日は7年前(2010年)の文章です。今読み返しても、自分なりに納得が出来る。人には常にそういう見えざる力が働いていると思うし、そう思って生きるところに人間の人間たる尊厳があるのかもしれない。

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「守られている力」
教信徒のみなさまは当然ご存じのように、山伏の修行は一般の人々と行者が一緒に歩く。互いに助け合うことを旨とする菩薩行の真骨頂であるが、はじめて参加した人も、もう何十回と山修行をしている人も同じ道を同じように歩くのだ。

山中にはちょっと油断すれば、命を危うくするような行場や道中が連続するが、考えてみればものすごく怖いことである。どういう素性の人か、どの程度の体力があるのか、全くわからないずぶの素人をそういう危険な場所で共にするのである。

はじめて私が大峯奥駈修行の大先達を仰せつかったとき、それまで奉行として隊のサポート役で参加してきたときとは全く違う責任感の大きさを感じたが、一番の負担となったのは、そういう見ず知らずの人を預かるという、恐怖にも似た不安感であった。

そんなプレッシャーを感じながら何度か大先達を勤めたが、ある時、ふと気づいたことがあった。なんとなく、こういった危険と裏表の厳しい修行に参加する人というのは、どこかで、守られている人なんだなあという、漫然とした感触である。その守っているのが、その人の先祖霊なのか、守護神なのか、あるいは大峯の御本尊金剛蔵王権現なのか、それはそんなに大した霊能力者でもない私にはわからないが、確かに何かに守られている。

守られているからこそ、たとえ何十メートル滑落するような大事故に遭っても、命を救われたり、すんでの所で落ちずに済んだりするのだ。そう思いついてからは大先達のプレッシャーからかなり解放されたが、これはもしかすると奥駈修行だけのことではなく、いかなる場所でも、そして誰にでも当てはまることなのかも知れない。

例えば海外旅行に行って、最後の最後、守ってくれるのはツアー会社でもなく日本国でも、まして当該国でもなく、まさに自分自身の聖なる守りの力なのではないだろうか?奇禍に遭うか遭わないか、事故から逃れるか巻き込まれるか、その差があるとするなら、その人の持っている守られている力の差なのではないか、そう私は思うのだ。

さて、そう思うなら、普段から先祖を大切にし、鎮守の神さま、ご縁のあった本尊様と親しくしておくことが大事だとわかるだろう。いや、それをきちんとわかることは危険この上ない人生を生きていく中でとても大切なことなのである。いかが思われるや…。「南無蔵王一仏哀愍納受悉地成就(なむざおうぶつあいみんのうじゅしっちじょうじゅ)」
※『金峯山時報』平成22年2月号所収「蔵王清風」より
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パリオリンピック記念「シャンソンの夕べ」(奈良まほろばソムリエの会主催)を開催!

2024年11月13日 | お知らせ
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、理事会(執行部)主催の行事として、文化イベントを開催している。昨年(2023年)は、「師走の文化イベント」として、雅楽・舞楽公演を開催。今回は11月9日(土)、シャンソンのライブ(参加者数=33人)と懇親会(同25人=演者お2人を含む)を開催した。同会の資料によると、
※写真はいずれも、奈良ロイヤルホテルで2024.11.9撮影


同会の梅田加都さんの司会で、ライブが始まった


SARAH(サラ)さんはお歌もトークも、とても楽しい!

パリオリンピック記念「シャンソンの夕べ」
1.概要 2024年11月9日(土)15時00分~16時40分 歌とギターでライブ
  (途中休憩あり、2部構成)
 ライブ終了後、懇親会(同じ場所で) 
 場所 奈良ロイヤルホテル ロイヤルホール



田村太一さんのパワフルなギターには圧倒された!



2.演者 シャンソン系ユニット「SARAH-DA」(サラダ)さん
(1)SARAH(サラ)さん(ヴォーカリスト)和歌山市出身
1997年シャンソンと出会い、2000年にデビュー。現在は京都・神戸と関西を中心に東京等関東方面のライブハウスにも多数出演。近年は、ジャンルを越えたイベントにも出演。2013年、シャンソン系ユニット「SARAH-DA」を結成。ユニットとして、「ムジークフェスト」2023にも出演された。



休憩を挟んだ第2部で、SARAHさんは振り袖をリメイクされた見事なドレスで登場!


このドレスは、この日が初のご披露だそうだ

(2)田村太一さん(ギタリスト)神戸市出身
13歳でギターに目覚め、18歳で本格的にプロを目指す。ヘビーメタルバンド「KAYA」のギタリストとしてメジャーデビュー。バンド解散後、ソロギタリストとして、ジャズ・ポップス・ロック等、ジャンルにとらわれない活動を行う。ギター・作曲・アレンジ等の個人レッスン講師の他、神戸市が企画する「中高生のためのギター・バンド教室」の講師も務める。 




※お2人は、「SARAH-DA」さんの楽曲を収めたCD「Chercher」(シェルシュ=フランス語で探す、求める)を2,500円で販売されている(注文を受付中)。


会員からの花束贈呈と記念写真


ライブの後は懇親会。挨拶と乾杯の音頭は、同会の豊田敏雄理事長

シャンソンは、よく知られている名曲や日本語訳の曲、ユーモラスな曲など、親しめるものを選曲していただき、会場は大盛り上がり。「歌と伴奏は、息がピッタリと合っていて、とても良かった」「ドレス、すごくキレイだった」「また聞きたいね」などの声をたくさんいただいた。

同会の活動は、各グループや各サークルの活動(いわば部活)が中心だが、年に3回程度は理事会(執行部)主催の活動を行っている。これからもさまざまなイベントを企画して行きたい。お世話をおかけした役員の皆さん、ありがとうございました!


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梅乃宿酒造の「ワクワク祭り in 東京」、11月30日(土)開催!(2024 Topic)

2024年11月12日 | お知らせ
こんな楽しいイベントが東京(千代田区丸の内のJPタワー22階)で開催される。興味深いイベントのほか、おつまみ弁当や限定酒のお土産も付いてくる。参加費は@8,500円で、イベントのHPからの予約が必要だ。

全3部構成(各2時間)だ。詳しくは同HPまたは以下のチラシをご覧ください。首都圏の皆さん、ぜひお申し込みください!






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飛鳥・藤原検定の要点整理(巻4-1)

2024年11月11日 | 飛鳥・藤原検定の要点整理
今日は『飛鳥・藤原まるごと博物館検定 公式テキストブック』(淡交社刊)の要約、「飛鳥・藤原検定の要点整理」巻4(万葉集をはじめとする文学)のPART Ⅰ、ここからテキスト後半部分がスタートする。試験が近づいているので、急いで要約して掲載した。
※写真は藤原宮大極殿跡の説明板のところ。「〈ナント〉萬葉チャリティーウォーク」で、2008.11.16 撮影

万葉集はある程度勉強したことがあるので、シンプルに要点のみをまとめることができた。なお、テキストに出ている万葉歌は、すべて収録している。では、以下にJPEG形式(画像)で、貼り付けておく。











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シンポジウム「神と仏、日本人の信仰」、津市で12月22日(日)開催!(2024 Topic)

2024年11月10日 | お知らせ
こんなシンポジウムが、12月22日(日)14時から、三重県津市の「三重県総合文化センター」で開催される。登壇されるのは、金峯山寺長臈(ちょうろう)の田中利典師、熊野本宮大社の九鬼家隆(くき・いえたか)宮司、宗教人類学者の植島啓司(うえしま・けいじ)先生のゴールデントリオである。参加費は、鼎談が@3,000円、交流会が@3,500円。利典師のFacebookには、

急告!12/22「神と仏、日本人の信仰」
紀伊山地の霊場と参詣道/世界遺産登録20周年記念講座

私は吉野大峯の世界遺産登録に深く関わったが、じつは奈良県からほとんど、その関係の講演会やシンポジュウムに招請されたことがない。呼んでいただいたのは和歌山県や山梨・静岡など他府県ばかり。とりわけ三重県からのオファーは飛び抜けて多くて、20回を優に超えたかもしれない。

当時、三重県の世界産担当だった平野昌氏の仕掛けによるものだが、宗教人類学者植島啓司先生と熊野本宮大社九鬼家隆宮司と私との三人(トリオ漫才?)講座は津市、尾鷲市、大阪、東京と何度も何度も場所をかえて、開催してもらってきた。何度やっても面白くて、会場は毎回満席となった。

そして20周年の今年、年末も押し迫った12月22日に、久しぶりに3人が揃って、三重県津市にて、ゴールデントリオのトークセッションが開催されることになった。たぶんこれが、植島VS九鬼VS田中利典+平野(昌さん)のスペシャルカルテット最後のイベントになるのだろう?!!津市はちと遠いけど、よろしければお出かけください


このゴールデントリオには、『熊野 神と仏』(原書房刊)という共著作もある。〈空前絶後の顔ぶれで、日本人の宗教観について率直な見解を述べた会話を再現。謎の多い熊野信仰と、修験道の役割、そしてこの地が「世界遺産」に認定された真の意味とは〉(Amazon)というものだ。なお同イベントのHPには、

講座 神と仏、日本人の信仰
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は今年で登録20周年を迎えました。 神道、仏教、修験道の聖地がそれぞれ道で結ばれており、影響を与え合いながら共存してきた信仰のあり方が世界に高く評価されています。 最も世界遺産らしい世界遺産と言われる理由はここにあります。この度、植島先生、九鬼宮司、田中長臈をお迎えして、この世界遺産について改めて考える機会とします。


お申し込みは、イベントのHPから。ぜひ、お申し込みください!

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