tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

樟利セット by 大阪樟蔭女子大学&池利千寿亭

2015年01月29日 | 奈良にこだわる
昨日(1/28)、朝から三輪(桜井市)方面に出張し、帰りがちょうどランチタイムになった。いつもは「そうめん処 三輪茶屋」で済ませるのだが、今回は「池利三輪素麺茶屋 千寿亭」(桜井市芝)に立ち寄った。このお店も、たくさんのお客さんで賑わっている。写真入りのランチメニューを見ていると、「樟利(しょうり)セット」(税込み1,080円)に目が止まった。「大阪樟蔭女子大学と池利のコラボレーション」とある。「私たちが作りました!ぜひどうぞ」と、6人の若い女性がピースサインをしている。


池利三輪素麺茶屋 千寿亭

聞くと、株式会社池利は大阪樟蔭女子大学とインターンシップ(企業での就業体験)の取り組みを行っていて、その中で産まれたアイデア料理だという。「温かい担々麺 和風だしで優しい辛さ」「冷やしトマト豆乳つけ麺 豆乳をふんだんに使用 ミンチとネギはつけ麺たれの中へ」「いがぐり坊や 素麺を使ったデザート 外はカリッ中はモチッ。アイスと一緒にどうぞ」「スッキリ味のサラダ付」とあり、栄養バランスも良い。「これは」とばかりに注文した。運ばれてきたのがトップ写真の料理である。

そうめんを使った料理というと、冷も温もほとんどが醤油味(および味噌味)となる。それはそれで美味しいのだが、どうしても味に変化が乏しくなる。樟利セットでは、ゴマと豆乳のつけダレとか、ピリ辛味の担々麺スープなどで変化をつけていて、とても美味しい料理に仕上がっている。。中華ちまきも付いているので、ボリューム的にも満足できる。これは楽しいセット料理である。同社の公式ブログ(2013.8.31付)によると、


樟利セットのデザート。そうめんでコーティングしたお餅とアイスクリーム

若きパワー!! 池利では大阪樟蔭女子大学の学生さん達とインターシップの取組を行っています。近い未来の熱き力のお役にたてればとの思いからです。幾度かの打合せを経て、池利三輪素麺茶屋「千寿亭」の新メニュー開発を取り組む事に決めました。提案してくれたメニューそれぞれに女性ならではの〝こだわり″をしっかり盛り込んでくれて、我々も目からうろこ。いやはや勉強させられます。

そして今日は「試作」の日。千寿亭店長も予習を行いいざスタート。何より関心は皆が真面目。もっと女の子っぽくワイワイするのかと思いきや、あれこれ試行錯誤の話し合いが続き、最後には『儲け』の話まで出てきて、もうすっかり商売人!みんな、立派な社会人になれますね。



こちらは同行したYくんのメニュー。「冷やしとろろ素麺」864円と「おにぎり」324円(いずれも税込み)

いつも思うのです。この年代の時自分は何を考えていたか・・・恥ずかしくて語れません。目の前の彼女たちの方がはるかにしっかりしていますし、立派な大人に見えます。近頃「今の若者は~」と聞きますが、それは一部の話でしょう。日本の未来は明るいですよ!!
さて、提案されたメニューと店長の創作が合わさり、どうにかメモは取れたようですが、この後の復習につかえるでしょうか? どんな形でメニューに仕上げるか。彼女たちの腕(若いパワー)の見せ所!楽しみしています。


それが見事結実したのが「樟利セット」という訳だ。「樟利」は「勝利」の掛け言葉なのだろう。「若い世代は、あまりそうめんを食べない」という話を聞いたことがある。ツユを用意しないといけない、具材を作るのが面倒、ゆで加減が難しい。そもそも、にゅうめん(煮麺=温かいツユをかける)を知らないので、真夏にしか食べない…。これはもったいない。そうめんはどの季節でも美味しいのだ。


割烹桝谷(桜井市金屋)の鍋焼きそうめんセット(特別メニュー)

昨年11月、「鍋焼きそうめん」をいただいたことがある。女子高生(奈良朱雀高校)が企画した「大神神社酒祭り うま酒ツアー」のランチメニューに出てきたのだ。三輪そうめんはゆで伸びしないので、少しくらい時間が経っても美味しく食べられる。こちらも高校生という「若きパワー」のアイデア料理だった。

奈良時代に中国から伝えられた「そうめん」というシンプルな素材は、既成概念にとらわれず応用すれば、面白い料理に発展する。「樟利セット」や「鍋焼きそうめん」のようなメニューで、ぜひ発祥地の桜井市を、そして奈良県を大いに盛り上げていただきたいものだ。
コメント
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