tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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飛鳥寺 日本で一番古い寺/毎日新聞「かるたで知るなら」第1回

2021年04月03日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、同会が制作した「奈良まほろばかるた」(税込み1,200円 啓林堂書店奈良店などで販売中)を題材に毎週木曜日、「かるたで知るなら」を毎日新聞奈良版に連載する(2021.4.1~)。

初回(4/1)に紹介されたのは《「日本初」がいっぱい/飛鳥寺(明日香村)》、執筆されたのはかるた文の原案を考案された同会会員・米谷潔(よねたに・きよし)さんである。米谷さんは大阪市ご出身・在住ながら、奈良と万葉集を愛好されている。同会が刊行した『奈良万葉の旅百首』(京阪奈情報教育出版)では本文、コラム、まえがきなどを担当された。では、記事全文を紹介する。

《飛鳥寺 日本で一番古い寺》
初回は、「あ」の飛鳥寺です。飛鳥寺は、蘇我馬子(そがのうまこ)の発願によって596(推古天皇4)年に完成した日本初の本格的寺院です。建てられた当時は法興寺と呼ばれていました。一塔三金堂の伽藍(がらん)配置は日本唯一で、開明的な馬子が当時としては先進的な朝鮮半島の高句麗の様式を参考にしたと考えられます。

609(推古天皇17)年4月8日、中金堂で金銅製の本尊(飛鳥大仏・重文)の開眼供養会(かいげんくようえ)が行われました。大仏造立は推古天皇、聖徳太子、蘇我馬子らの共同発願ともいわれ、現存する日本最古の仏像です。鎌倉時代の1196(建久7)年に塔に落雷があり、中金堂が延焼し大仏も被災しましたが、近年の調査で顔の大部分と右手は造立当初のものと判明し、国宝的な価値があるといわれています。

さらに驚きは、大仏は台座とも現在に至るまで、同じ場所に鎮座していることです。また大仏開眼供養と同時に灌仏会[かんぶつえ](花会式[はなえしき])も行われ、日本初の花祭りが行われた寺でもあります。今年は聖徳太子没後1400年の御遠忌(ごおんき)にあたる年です。この節目の年に聖徳太子も手を合せたであろう同じ場所に座り、飛鳥大仏に合掌されてはいかがでしょうか。(奈良まほろばソムリエの会会員 米谷 潔)
*  *  *
今回から「かるたで知るなら」を連載します。かるたは2018年1月に完成した「奈良まほろばかるた」(なかじまゆたか画、奈良まほろばソムリエの会制作)で、次代を担う子どもたちにも奈良の良さを知ってもらいたいとの思いが込められています。五十音順ではなく、タイムリーな順に掲載します。

【飛鳥寺】
(宗派)真言宗豊山派
(住所)明日香村飛鳥682
(電話)0744・54・2126
(交通)近鉄橿原神宮前駅東口からバス「飛鳥大仏」下車すぐ
(拝観)4~9月9~17時30分/10~3月9~17時

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