
文化創造アルカというNPO法人をご存じだろうか。「アルカ」は「有るか?」ではなく「アルカディア」(Arcadia=理想郷)「アーカイヴ」(Archive=記録・保管)から来ているのだそうだ。NPO法人文化創造アルカの公式HPによると、
※トップ画像は、同法人のホームページから拝借
文化創造アルカは、2012年11月、NPO法人として認可されました。「奈良時代のことよりも、明治時代のことを調べる方が大変」。奈良を拠点に編集・ライターの仕事をしてきた中で、このことを痛感してきました。奈良には、古代から伝わる有形文化財はもちろんのこと、町並みや地名、祭事、食文化など、奈良を形作ってきた歴史的遺産が今なお豊富に残っています。しかし、近代・現代や、ごく身近にあるものについては、ありがたみを感じる人が少ないためか、きちんと資料を収集し、記録し、伝え、守っていく体制が整っているとはいえません。
そこで、文化創造アルカでは、特にこれまで軽視されがちだった近代・現代を中心に、奈良の歴史や文化などの魅力を掘り下げ、ひいては、日本文化全体の理解を深め、ともに考え、さらには記録として未来へ伝えていくために、勉強会・講演会などの催しと出版活動などを行っていきたいと存じます。奈良を、日本をこよなく愛するものとして、奈良を中心として日本文化の継承と地域の活性化、地域の魅力の再発見に尽力したいと思います。
「奈良時代のことよりも、明治時代のことを調べる方が大変」とは、全くその通りである。私もこれから奈良ゆかりの近代文学を勉強しようと思っているが、関連資料の少なさに驚いている。

倉橋みどりさん。ご自身のFacebookより
NPO法人 文化創造アルカは、自主講座やワークショップを開催している。代表者は、長年、季刊誌『あかい奈良』の編集長を務めてこられた倉橋みどりさんである。倉橋さんとは以前から何度かお会いして、今はFacebook友達である。その倉橋さんから、こんなメールをいただいた。
今月末に奈良きたまち界隈で「奈良きたまちweek2013」というイベントを企画しています。その一環で以下のようなイベントを、私共のNPOで主催します。日がせまっておりますので恐縮ですが、ご興味ありそうな方に、ご案内いただけるとうれしいです。
Ⅰ.ミニトーク「写真家・入江泰吉が愛した奈良きたまち」
5月30日(木)14時~16時。
コーヒー代込みでおひとり2,000円。定員30人。
近々一般公開される予定の 入江先生の旧居に隣接するギャラリー五風舎(奈良市水門町)にて、弟子の牧野貞之先生に私がお話をうかがいます。入江先生お好みのコーヒーを飲みながらのひとときです。
Ⅱ.シンポジウム「奈良きたまち学」
日 時 2013年6月1日(土) 14時開演
場 所 奈良県新公会堂 能楽ホール
参加費 3,000円
奈良時代から現在までの長い時間を重ね、さまざまな歴史の足跡とともに人々が暮らすまち、奈良きたまち。「奈良きたまち学」とは、どこからどこまでが奈良きたまちなのか、また、このまちの魅力をどう整理し、発信していくべきなのか、歴史的、地理的に考えていくこと。シンポジウムでは奈良ゆかりのゲスト三人に、奈良きたまちについて大いに語っていただきます。
シンポジウム「奈良きたまちってどんなまち?」
千田 稔氏(奈良県立図書情報館館長)
絹谷幸二氏(洋画家)
狭川真一氏(元興寺文化財研究所研究部長)
箜篌(くご)演奏
摩寿意英子氏(正倉院にも納められている楽器)
(解説:奈良国立博物館学芸部長補佐 内藤 栄氏)
「奈良きたまちweek 2013」については当ブログでも紹介した。私は、5/28(火)の良し良し吉野のランチ(マクロビランチは予約受付終了)と、6/2(日)のきたまち奇跡のコラボナイト(予約受付終了)にお邪魔する予定だが、こんなアカデミックな催しもあったのである。

倉橋さんは俳人でもあり、この3月には評伝『北を見る人 橋本多佳子論』(角川学芸出版)も出版された。啓林堂書店のHP(著者の言葉)によると
俳人・橋本多佳子(1899~1963年)をご存じでしょうか。一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、女性俳人の先駆者と称され、今も俳壇では大変人気のある女性俳人です。実は奈良にもゆかりが深く、戦後から亡くなるまで、奈良あやめ池に住み、登大路の日吉館旅館で句会を重ね、興福寺の阿修羅や東大寺修二会など奈良で詠んだ名句も多く残しています。…
また倉橋さんは文化創造アルカのブログも運営されていて、そこで「二十四節気と七十二候のお話」を連載中である。最新の記事(その28)では、
5月21日から25日は七十二候の「蚕起食桑」。 「かいこ おきて くわを はむ」と読み、蚕の食欲が増してくる頃という意味だそうです。ふるさとの山口市には桑の木は何本もありましたが、養蚕にはまったくなじみがなく、実は一度も生きた蚕を見たことがありません。蚕は人間に飼われないと生きていけない、家畜化した虫だといいます。ではなぜ私達人間が蚕を飼うのかというと、それは絹糸を得るためです。絹といえば、シルク。すぐに「シルクロード」という言葉が浮かびます。…
倉橋さんの今後の活動には、大いに期待したい。皆さん、ぜひミニトークとシンポジウムに足をお運びください!
※トップ画像は、同法人のホームページから拝借
文化創造アルカは、2012年11月、NPO法人として認可されました。「奈良時代のことよりも、明治時代のことを調べる方が大変」。奈良を拠点に編集・ライターの仕事をしてきた中で、このことを痛感してきました。奈良には、古代から伝わる有形文化財はもちろんのこと、町並みや地名、祭事、食文化など、奈良を形作ってきた歴史的遺産が今なお豊富に残っています。しかし、近代・現代や、ごく身近にあるものについては、ありがたみを感じる人が少ないためか、きちんと資料を収集し、記録し、伝え、守っていく体制が整っているとはいえません。
そこで、文化創造アルカでは、特にこれまで軽視されがちだった近代・現代を中心に、奈良の歴史や文化などの魅力を掘り下げ、ひいては、日本文化全体の理解を深め、ともに考え、さらには記録として未来へ伝えていくために、勉強会・講演会などの催しと出版活動などを行っていきたいと存じます。奈良を、日本をこよなく愛するものとして、奈良を中心として日本文化の継承と地域の活性化、地域の魅力の再発見に尽力したいと思います。
「奈良時代のことよりも、明治時代のことを調べる方が大変」とは、全くその通りである。私もこれから奈良ゆかりの近代文学を勉強しようと思っているが、関連資料の少なさに驚いている。

倉橋みどりさん。ご自身のFacebookより
NPO法人 文化創造アルカは、自主講座やワークショップを開催している。代表者は、長年、季刊誌『あかい奈良』の編集長を務めてこられた倉橋みどりさんである。倉橋さんとは以前から何度かお会いして、今はFacebook友達である。その倉橋さんから、こんなメールをいただいた。
今月末に奈良きたまち界隈で「奈良きたまちweek2013」というイベントを企画しています。その一環で以下のようなイベントを、私共のNPOで主催します。日がせまっておりますので恐縮ですが、ご興味ありそうな方に、ご案内いただけるとうれしいです。
Ⅰ.ミニトーク「写真家・入江泰吉が愛した奈良きたまち」
5月30日(木)14時~16時。
コーヒー代込みでおひとり2,000円。定員30人。
近々一般公開される予定の 入江先生の旧居に隣接するギャラリー五風舎(奈良市水門町)にて、弟子の牧野貞之先生に私がお話をうかがいます。入江先生お好みのコーヒーを飲みながらのひとときです。
Ⅱ.シンポジウム「奈良きたまち学」
日 時 2013年6月1日(土) 14時開演
場 所 奈良県新公会堂 能楽ホール
参加費 3,000円
奈良時代から現在までの長い時間を重ね、さまざまな歴史の足跡とともに人々が暮らすまち、奈良きたまち。「奈良きたまち学」とは、どこからどこまでが奈良きたまちなのか、また、このまちの魅力をどう整理し、発信していくべきなのか、歴史的、地理的に考えていくこと。シンポジウムでは奈良ゆかりのゲスト三人に、奈良きたまちについて大いに語っていただきます。
シンポジウム「奈良きたまちってどんなまち?」
千田 稔氏(奈良県立図書情報館館長)
絹谷幸二氏(洋画家)
狭川真一氏(元興寺文化財研究所研究部長)
箜篌(くご)演奏
摩寿意英子氏(正倉院にも納められている楽器)
(解説:奈良国立博物館学芸部長補佐 内藤 栄氏)
「奈良きたまちweek 2013」については当ブログでも紹介した。私は、5/28(火)の良し良し吉野のランチ(マクロビランチは予約受付終了)と、6/2(日)のきたまち奇跡のコラボナイト(予約受付終了)にお邪魔する予定だが、こんなアカデミックな催しもあったのである。

倉橋さんは俳人でもあり、この3月には評伝『北を見る人 橋本多佳子論』(角川学芸出版)も出版された。啓林堂書店のHP(著者の言葉)によると
俳人・橋本多佳子(1899~1963年)をご存じでしょうか。一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、女性俳人の先駆者と称され、今も俳壇では大変人気のある女性俳人です。実は奈良にもゆかりが深く、戦後から亡くなるまで、奈良あやめ池に住み、登大路の日吉館旅館で句会を重ね、興福寺の阿修羅や東大寺修二会など奈良で詠んだ名句も多く残しています。…
また倉橋さんは文化創造アルカのブログも運営されていて、そこで「二十四節気と七十二候のお話」を連載中である。最新の記事(その28)では、
5月21日から25日は七十二候の「蚕起食桑」。 「かいこ おきて くわを はむ」と読み、蚕の食欲が増してくる頃という意味だそうです。ふるさとの山口市には桑の木は何本もありましたが、養蚕にはまったくなじみがなく、実は一度も生きた蚕を見たことがありません。蚕は人間に飼われないと生きていけない、家畜化した虫だといいます。ではなぜ私達人間が蚕を飼うのかというと、それは絹糸を得るためです。絹といえば、シルク。すぐに「シルクロード」という言葉が浮かびます。…
倉橋さんの今後の活動には、大いに期待したい。皆さん、ぜひミニトークとシンポジウムに足をお運びください!
こんなにステキに紹介してくださって、お盆とお正月が一度に来たようです・・・。本当にうれしいです。ひとこと感謝を込めて。
> こんなにステキに紹介してくださって、
> お盆とお正月が一度に来たようです・・・。
さすがは俳人、うまく表現されますね。掲載が遅くなって失礼いたしました。さくらバーガーさんの2階で、ご著書も拝見いたしました。これは力作ですね。
仲間うちで「いちど、倉橋さんをセミナーの講師にお呼びしては」との声がありますので、まだ相談させてください。
ぜひお声かけてくださいね~。
> てつださんのご依頼ならば、万障繰り合わせいたします!
恐縮です。少し先の話ですので、相談して、また連絡いたします!