澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

NHK「シリーズJAPAN」と北朝鮮ミサイル

2009年04月05日 06時48分35秒 | Weblog

NHKが「シリーズJAPAN」と題するスペシャル番組をシリーズで放送する。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html


昨日は、その序論とも言うべき放送があったが、偶然にも北朝鮮のミサイルが発射される日と同じだった。自国の平和と安全が脅かされている、まさにその日にこういう番組が放送されるとは、何と皮肉なことだろうか。
番組では、明治維新以降150年の日本政治外交史が採り上げられた。「戦争と平和」「第9条と対米従属」など、きちんと論点が整理され、さすがNHKだと感心させる内容だった。だが、番組タイトル「シリーズJAPAN」自体が、「サムライJAPAN」を連想させる悪のりであるとともに、対米従属の現状を端的に示しているように思えた。もしかすると、NHK担当者には深慮遠謀があるのかも知れないが…。

番組には、ヨハン・ガルトゥイングという懐かしい名前が出てくる。この人は、1970年代「構造的暴力」(=武力行使を伴わない、社会的、政治的な暴力構造が存在する)の概念を唱えた「平和学者」だったが、何と今は日本人と結婚して、京都に住んでいるという。
ガルトゥイングのインタビューを見ていて思い出したのが、武者小路公秀氏だ。この人も「平和学者」として有名だった人だが、外国人女性と再婚して急速に「左傾化」し、今や北朝鮮の支持者(大阪経済法科大学教授)となってしまった。

ガルトゥイング氏の経歴を見ても、武者小路氏と同様に、創価大学の客員教授を務めるなど、首を傾げる部分がある。本当にいまインタビューする価値のある学者なのか疑問に思われた。個人的な感想では、「平和学」「平和研究」というものが、現実政治あるいはパワー・ポリティクスの概念に対抗できるほど、確固たる内容があるようには思えないのだ。

「平和」という抽象的な概念を、特定勢力の思惑と結びつけてはならないのだが、何となく公明党・創価学会の匂いを感じたのは、考えすぎだろうか…。