赤井谷地沼野植物群落は、猪苗代湖の西岸に位置する標高約520mに広がる高層湿原で、昭和3年に国の天然記念物に指定された。
先日、湿原の西側の道を歩いたら、道には砂利が入れられ、山側に側溝を敷設する工事をしていた。
実は昨年の秋、道の脇の林の木々に赤いテープで印が付けられていた。瞬間、道路拡張?、伐採されるのか?と心配になった。
冬を越して、その不安は現実となっていた。
また、驚いたことに、道路脇の一部にかなりの量の粗大ゴミが埋められているではないか。
多分、以前から林に捨てられていた不法投棄のゴミを,一時道路工事の際に集めておくのだろうと希望的に推測した。
作業中の市の水道課の方に現状を訴え、併せてこの道路の必要性などについて聞いてみたが、よくわからないようだった。
道路のこと以外に、以前から湿原の乾燥化に危機感を持っていたからだ。
自然の遷移であれば納得できるが、明らかにここ数十年の歴史の中での人為的な環境破壊だと思っている。
今ともかく、湿原言の水位の低下を防がなければならないと思っている。
ウィキペディアの「赤井谷地沼野植物群落」には、
【特徴として、○北方系植物の遺存 や、○陸化型高層湿原など貴重な自然であることと共に、
○湿原保存整備事業として 最近の湿地乾燥化の経緯や現況の問題点が書かれていた。
今後、赤井谷地湿原の保全対策を担当する教育委員会へ出向いて、いろいろお聞きしたいと思っている。
毎年時期になると、限られた空間に細々と棲息するアマゴイルリトンボや、絶滅が危惧されているマダラナニワトンボを確認に、
湿原の周囲を巡っていた。
アマゴイルリトンボ
数年前まで見られたモートンイトトンボは姿を消してしまったようだ。
今何とか生きながらえているマダラナニワトンボやアマゴイルリトンボなども心配だ。
乾燥化によって植生は当然だが、豊かな湿原に何万年も前から生き続けてきたトンボを絶滅させてはならない。
モートンイトトンボ