エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

研究誌 キマダラルリツバメ 改訂版

2011-06-24 | 昆虫
   【今年もキマダラの季節】2010.6.26撮
2010.6.26撮

 キマダラルリツバメの発生の時期に合わせて、三島町の角田伊一氏から『研究資料 キマダラルリツバメ 改訂版』が送られてきた。

 数年前、三島町の角田さんに案内していただきキマダラルリツバメに会った。
また、昨年の今ころ「キマダラルリツバメシンポジュウム」が開催され、参加させていただいた。
 昭和57年、キマダラルリツバメは三島町の天然記念物に指定された。
その保護、環境整備への角田さんの献身的な努力に敬意を覚えている。
もちろん、今回のキマダラルリツバメの報告書に見る、長年の調査・研究活動は素晴らしく功績は大きい。
キマダラルリツバメは、東北地方では岩手県久慈を北限にした陸中地方、三島町を中心とする会津の限られた地域に生息している。
その幼虫はハリブトシリアゲアリの巣中で給餌されて育ち、まだその生態については解明されない点も多い。
 角田さんは報告書の編集後記に、「私のキマダラルリツバメ研究の集大成と言うよりも、むしろ鎮魂歌というべきものかも知れない」と書かれ、
また、この貴重なチョウの保護、生息環境の保全を訴えておられる。
早速礼状を認めた。

********************************
三島町文化財報告書 第22集
  『キマダラルリツバメ 改訂版 』
********************************
目次
Ⅰ キマダラルリツバメの概要
  1. 分布と地理的変異
  2. 研究小史
  3. 三島町のキマダラルリツバメの概要
Ⅱ キマダラルリツバメの現況と保護
  1. 分布の概要
  2. 生息地の現況
  3. 消滅産地の現況
  4. 保護と今後の課題
参考文献
編集後記

編集/発行 三島町教育委員会
         只見川流域自然誌研究会
********************************

キマダラの保護が進み、いつまでも生き続けさせことを願わざるを得ない。
報告書を読みながら、オオルリシジミに思いをはせた。
 戦後まもなくのころまで、会津地方に棲息していたチョウである。
ときどき里山でその食草の「クララ」を見かけると絶滅してしまったオオルリシジミを思う。
ヒメシジミが舞うのを見ながら、オオルリシジミの絶滅を切なく思うのが常である。
気の遠くなる年月を生き抜いている蝶やトンボが愛おしくてならない。
いつもそんな気持ちで虫たちと接している。
またできれば角田さんを訪ね、キマダラルリツバメに合いたいと思っている。


日記@BlogRanking