数日前、雨の上がった曇り空の元、しばらくぶりに赤井谷地周辺を歩いた。
まず、レンコン池へ。もうじき花が咲きそうだ。大きく膨らんだつぼみにショウジョウトンボが休んでいる。
ノシメトンボも出てきた。尾の黄色に黒い縞が鮮やかだ。疑問も持たずに呼んでいたが、熨斗目模様から来ていることを知った。
熨斗目を日本語大辞典で確認すると、武家の礼服とあり、写真が載っていた。翅の先もこんなに新鮮な黒を見たことがなかった。
いつも心配しているのはこの湿原の植生の変化と、水位だ。
クサレダマ
カエルが水路の飛び跳ねた。ときどき見かけるカエルだが、名前は知らない。
ネットで調べてみたら、 (日本のカエル http://www.hkr.ne.jp/~rieokun/frog/jpanfrog.htm#index)
ナガレタゴガエルらしい。分布は本州中央部(関東、中部、北陸、近畿の各地方)とあり、福島では棲息しているのだろうか。
生態 には低山地の森林地帯に住み、繁殖は、2月から4月に山間渓流で行われる。雄は、秋に渓流に集まり、水中の石の下で越冬し、
繁殖期になると流れに乗って産卵場所の淵に集まる。」とあった。
西側のくらい林道を歩くと、10数頭のセセリチョウの集団に出会った。吸水かと思いきや、動物の糞に集まっているようだった。
糞は結構太い。最近各地で出没している熊のものではないかと思った。オオチャバネセセリだ。ルリシジミやハエも止まっていた。
道ばたには、所々にオカトラノオが咲き始め、クララも咲いていた。ルリシジミが止まって産卵行動を取ったが、かつてはオオルリシジミもいたのだろうか。
ルリシジミは花穂を出し始めたイタドリに産卵を繰り返していた。
帰りに、自称アマゴイの里に回った。
水路にはいろいろな水生植物が見られる。わずかな清水の流入で、天候次第ではいつ水が涸れても不思議はない小さな堀だ。
オモダカ科のアギナシが咲き初めていた。タニシもいっぱいいる。これからコナギやミズオオバコも咲き出す。
ドクゼリだろうか、ひときは大きく育ち、白い小さな花が集まった花は見事だ。
シオカラトンボが産卵していた。
畦を歩くと、相変わらず、モートンイトトンボが飛び上がる。きれいなトンボだ。♀もほとんどが橙色から成熟した緑色に変色していた。
産卵している個体もみられた。
コムラサキ ウラギンヒョウモン
ウラギンヒョウモン吸水 シロツメクサに吸蜜 ヒメシジミ
ヒメシジミ♂
いつ来ても、里山には新しい発見がある。そのとき、その場での出逢いは偶然なのだろうか。
それにしても、自然界はすばらしい出逢いを準備してくれるものだ。毎回多くのことを教えてくれる。