【麗しの磐梯 (赤井から) 2012.10.22撮】
今朝も大江健三郎さんのインタビュー(ラジオ深夜便4時台)を聞いた。
誠実な人柄、正直な人だ。難解な文章との思いがあって、これまであまり読まなかった。
77歳になられる半生に、これまでに影響された人と言葉を語っておられた。
今回は9月の再放送で、そのときも感銘を受けいろいろ考えさせられた。
昨日と今日、インタビュー「人生と日本を語る」をメモを取りながら感動して聞いた。
終わりに、若者に残したいことはと聞かれ、日本人には「あわれ」の感情を持って欲しいと。最近、国語学者大野晋の「古典基礎語辞典」読んで感銘を受け、古典の言葉、「あわれ」と「かなし」のちがいを話された。
「あわれ」とは、相手の不幸、苦しみを同じ立場で共有できるこころで、それが人間の根本的な本質的モラルだと。そして、その見えないこころが大切だと。
大江さんの言葉に、彼の平和への思い、強い信念を感じた。
番組の終わりに、ご長男光さんの作曲した曲が流され、心に響くメロディを目を閉じて聞いた。大江さんの優しさに、切なく「あわれ」な気持ちが湧き感動の涙が流れた。
自分も残された人生を「優しさ」をテーマにして過ごしたいと思っている。
(この放送は11月12日までパソコンで聞ける。もう一度聞いてみたい。
http://www.nhk.or.jp/shinyabin/jyoyou.html )