久々にトンボ池に立ち寄ったが心配な状況だった。
ここ数年は池の管理者へいろいろな要望を伝えてきた。
ここは水の流入が無く、地下水をポンプアップしていて、以前にもポンプの故障があった。1度は回復したが、4,5年は水が入っていなかった。
今までこんなに水位が低かったことはなく、もともと浅い池は岸の近くは4~5mも底が乾いて、多分満水時から60~70cmは下がっている。
水温も上がり表面に藻が発生して水質も悪化し、これから現れる貴重なトンボたちには過酷な状況と思われる。
明らかにトンボの数は減って来ていてかつての賑わいはなく、昨年は毎年見られていた絶滅危惧種が見られなかった。池が住みにくくなっているのは間違いない。
いよいよトンボ保護の必要性を話して改善をお願いしているが、心配でならない。
これからチョウトンボやクロスジギンヤンマ、オオルリボシヤンマなどが例年のように元気な姿を見せてくれることを願っている。
別の池とレンコン池を巡った。
こちらは比較的元気な状況だった。まず、先日たきがしら湿原で見たモートンイトトンボは、成熟した♀が多かった。
モートンイトトンボは、環境庁レッドデータでは準絶滅危惧種に指定されているが、会津では結構見られる。
でも、昨年多く見かけた水田脇には見られなかった。ヤゴで越冬するからいつも水が枯れない場所が必要なのだろう。
このトンボは体長は大体25~30mmで他のイトトンボに比べて小さいが、特に未成熟の♂の色がカラフルでさわやかだ。
それにL字状の眼後紋も魅力的だ。♀は未成熟体は複眼だけ白く全身鮮やかなオレンジ色で、成熟すると全体が独特の黄緑色になり、また眼後紋が細長いいわゆる猫の目型だ。
モートンはイギリスのとんぼ学者Kenneth J Morton(1858~1940)に由来する。
成熟♀ 成熟♂
♂ 未成熟♀
● 他にモノサシトンボの産卵 と 連結
●クロイトトンボ♂ 今日は他にはコフキトンボ、キトンボを初見した。
キトンボ未成熟
F地点はアマゴイルリトンボの里、ヨモギが腰ほどに伸びた林道に三々五々見られた。
♀
今まで気づかなかったポプラの木が一本、その樹液にシータテハ、ヒオドシチョウが来ていた。
近づくとチョウの下で、小さいクワガタやゾウムシ、ヨツボシオオキスイ?、キマワリなどが来ていた。
珍しくゼフに出会った。思えば夕方里山を歩くことは少ない。
懐かしい飛翔をしばらく眺めていたら、目の前の桑の葉上に止まった。灰白色の明るい裏面が新鮮だった。
多分エゾミドリシジミだろう。 新鮮なクロヒカゲ
しばらく前までホバリングしながら愛嬌よく出迎えてくれたサラサヤンマの姿は見えなかった。
そこここにヒメシジミが飛んでいた。美しさに、何度も何度もシャッターを切った。
いずれも♂
一週間ぶりの里山、すっかり夏の気配に変わった。