エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 待ちかねたカラマツの道

2019-12-19 | エッセイ

 

過ぎ去った短い秋を思いながら、「カラマツの黄葉を鑑賞」  2019/11/13  を短いエッセイにまとめた。 

blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/7cb7770631f0001f97ee2894e0ea5bcf

 

************************

深閑とした森の秋はどこも美しい。

燃えるような落葉樹の紅葉も良いが、何故かカラマツの黄葉に惹かれる。

ずいぶん前からカラマツの色づきを待っていたが、ようやく時機到来、

毎年訪ねるカラマツ林の眺めを楽しんだ。

ここに来ると、季節は違うが何故か東山魁夷の作品「緑響く」を思い浮かべる。

湖はないが、大自然の静寂は同じだ。

そしてまた、いつも白秋の詩が浮かぶ。

”からまつの林を過ぎて からまつをしみじみと見き からまつはさびしかりけり たびゆくはさびしかりけり”

ほどなく雪の季節を迎える。

その前にもう一度、散り始める金色の針が敷き詰める絨毯を踏みしめ、

大好きな道を歩いてみようと思っている。

もの悲しい晩秋の季節が好きなのかも知れない。

************************