数日前、Hさんに、新潟の阿賀町の「たきがしら湿原」を聞いた。
今朝は燦々と陽が降り注ぎ、明日からの天気予報は梅雨空が続きそうなので、行ってみることにした。
西会津まで高速に乗り、49号を津川へ向かった。教えられたとおり、上川から西手の道路を進むと「たきがしら湿原」の案内表示が眼に入った。
御神楽温泉方面へは何度か行ったが、途中左へ初めての沢へ入った。 49号から約25㎞、こじんまりした湿原が広がっていた。
途中、道路脇の側溝の上にモリアオガエルの卵を見つけた。チョウやトンボはほとんど見えなかった。
ニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメ、ピンクや白のシモツケソウが美しく咲き乱れる湿原を巡った。段違いにすれ違いのできる木道は歩きやすく、水際の観察もしやすかった。
後から知ったことだが、ここは人工の湿原、昭和51年にそれまで5,6戸あった全戸が集団移転して、ここに平成3年から5年かけて、自然観察の出来るように整備された。
やはり自然の湿原とは少し違って、人為的な美しさが感じられる自然の中に作られたビオトープのような印象だった。
数人に出会っただけで、湿原をゆっくり散策することが出来た。時折カルガモが泳ぐ水辺にトンボを探した。
ハッチョウトンボは・・・などと淡い期待をしていたが、アキアカネ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボなどがまばらに飛んでいるくらいだった。
コサナエもホバリングして歓迎してくれた。他に、モノサシトンボ、モートンイトトンボ、産卵するオゼイトトンボなどを見かけただけで個体数が少なかった。
草むらにはヒメシジミがいっぱい飛び交っていた。メスの斑紋に異常が出やすいようなので注意して撮った。
後翅に融合箇所がある。
人為的にしろ、山奥にこうした水辺があることは素晴らしいと思った。また、秋の紅葉のころに来てみたいと思った。
帰り、湿原を少し下ったところに、おあつらえ抜きに日帰り温泉七福温泉があった。 汗びっしょりの身体を流して、ゆっくり下道を帰路についた。(2012.7.3)