■本格始動■
「今年のヒラマサはスタートが早い。」と予測していたが、それを裏付けるようにポツポツながら90cm級の釣果も出ていた。だが、前々回の釣行ではメダイのみ。前回の釣行では、まさかのアタリがゼロ=丸ボーズに遭って、それを実感するに至っていなかった。
過去の経験からは「早い年で本格化するのは春分の日」と導き出しているので、「自分で出すならこの日だろう。」と、根拠の薄い期待をもって3/21に、いつもの日本海41さんに乗船した。
白石グリに現着すると、そこには西から理想に近い速さの潮流が差していた。
●100mあたり約6分●
■好スタート■
魚探への反応も良し。潮流の方向、速さも良し。という事で期待をもって実釣をスタートした。船長から「150mあたり迄流してみて。」という声が聞こえていたので、「潮受けウキゴムのみを装着した仕掛を、送り出しを30m取って投入し、100mで30秒の停止の後、メカニカルブレーキを絞って回転を抑制し、130m迄出たら10mの巻き戻しを入れる」というパターンを組んで流し始めた。
エサ盗りが多いらしく、2投連続でサシエサを盗られたので、30秒の止めを80mに変更し、以後20m出るごとに10mの巻き戻しを入れてみた。そして2度目の巻い戻しを行った後の115mでクリーンなアタリを捉えた。
締め込み具合から、そこそこサイズのメダイと判断してやり取りを開始した。
●ファースト・ヒット●
そして危なげなく、78cmのメダイをゲット。幸先良いスタートが切れた。
その後2回目の流しでは、80mの停止直後にラインが走って、83cmのメダイをゲットする。しかし、その後はエサ盗りの動きが活発になって、サシエサが残らない状況になった。
■本年1本目!■
エサ盗りの動きに合わせて発泡ウキ7番を通す事を選択。流しパターンは同じにして2投にわたって試してみたが、それで得た感触では上方向にタナを上げて行っても結果は同じように思えたので、もう一度、潮受けウキゴムのみに換装し直した。
まずはメダイを掛けた際と同じパターンで流してみたが、エサが盗られてしまった。そこで停止する距離を70mに変更。以後はメカニカルブレーキを絞って30m出るごとに10mの巻き戻しを入れたが、130mでの巻き戻しを経た後の141mで大きくラインがハジケ飛んで行った。
合わせてからの引き具合がそれまでよりもやや弱かった事から、「70cm級のメダイかな?」と、初めのうちは思い込んでいた。
●掛けた当初は???●
その為、当初は「屁の河童状態」で、スクワットをしつつ、「♬メダイを掛けてエクササ~イズ」と歌いつつ、ふざけながらやり取りを行っていた。
だが、足下に来てから執拗に締め込みだした事と、伝わる振動から「アララっ?」となって、そこからは一転して慎重に対処せざるを得なくなった。それでも半信半疑に違いはなかったが、本年度第1号の魚影を確認した頃には「目の前でのハリ外れだけは勘弁してくれ。」と、懇願状態になり、船長の手繰りに合わせて自らの手で掬い取った瞬間にはホッと胸をなでおろしていた。
●91cmのヒラマサ!●
■終盤は外道ばかり■
ヒラマサを獲った後は、周囲でポツポツと70~80cmのメダイが掛かっていたが、何故かボクにはアタリが全く出なくなっていた。エサ盗りも活発になった事から発泡ウキを通し7番から8番、8番+6番と、どんどん浮力を増していったが、エサが盗られる一方で、約3時間もの間、事態は好転しなかった。
これは時たまあるパターンで、エサが盗られるからと言って、浮力を上げ続けていっても結局は遠くのエサ盗りの層に入るだけで、結果は同じになる。こういう場合は手前の深い層に入れてみると、違った展開になる事もあるのだ。
この時も「もしや?」との思いがあって、原点回帰とばかりにメダイを掛けた際の流しパターンを組んでみたが、手前の深い位置ではサシエサが残るようになっていた。この状況を受け、「大型魚が近くに居てエサ盗りを蹴散らしているのかも?」という予想の下、送り出しを40mに増やし、90mで30秒の停止、以後はメカニカルブレーキの絞りは行なわずに30mごとに10mの巻き戻しをとるパターンに変更した。
そして120mで巻き戻している最中に竿先が引ったくられて65cm程のマダイをゲット。しばらく間をおいての流しでは再びサシエサが残り気味になったので、巻き戻しを5mに減らしてみると、150mで見事なアタリを捉える事に成功した。アワセを入れてやり取りを開始すると、パワーみなぎる引きを味わえたので「本命かも?」という思いもあったが、最終段階で欽ちゃん走り(横走り)があって、正体がバレバレになった。
●正体は92cmのブリ●
そして、このブリの後にドラマは起こらず、そのまま終焉した。
●当日の釣果(総重量30kgオーバー)●
■今後の展望■
2月中旬の釣れ出し以降、ポツリポツリ・ペースは変わっていないが、不安定だった潮流が西からの潮が基本となる今後は、ヒラマサの釣果が安定化するだろう。ただし、数釣りベースの元になる65~75cmクラスは今年も少ないように思っているので、個人的見解では、ここ近年続く「数は出ないが、出れば大きい」傾向になるものと予想しているから「受けて立とうじゃないか!」と意気込んでいる。
そして、このブログを見て「我こそは!」と思っている釣り人にメッセージを。
船長から「ハリスは何号?」と聞かれて「6号ハリスしか持ってないワ。」という言葉を時折耳にする。一日かけてじっくり攻めて、ようやく一本引きずり出せるかどうかの1m前後サイズのヒラマサと渡り合うには、最低でも8号ハリスが必要であり、6号ハリスで獲るには、喰った位置や道中の地形、そして水温にもよるが、かなりの運が必要になる事を頭に入れておいて欲しい。また、ハリ数3本以上、長さ10m以上の仕掛けは船際の手繰り区間で走られた際にスクリュー&舵に絡む確率が上がると共に、船長や自分がケガをする確率も上がるから、「ヤメておいた方が良い。」(因みに白石グリでは全長6m、8号・2本バリ仕掛しかボクは使わない)
と、お伝えしておく。