都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
飛行機の機長と副操縦士の食事は違うってご存知でしたか?もちろん機長の方が偉いのだから食事もランクが上というわけではありません。
・・・離陸して1時間。
機は巡航飛行をつづけ、キャビンではそろそろ乗客への食事のサービスが始まったようです。その何ともいえないいい香りがコクピットにも漂ってきます。
国際線に使用する飛行機にはギャレーと呼ばれる台所にオーブンがあり、ミール(食事)を再加熱してお客様にお出しします。
これをホットミールと呼び、加熱の必要のないお弁当のような食事をコールドミールと呼びます。
ホットミールのほうがサービスに時間がかかりますので、台所がついていてもコールドミールのサービスになることもあります。
客室でのサービスがひと通り終わる頃、客室乗務員の一人がクルーの食事の注文を聞きにコクピットに現れました。「お食事はどうなさいますか?」
機長「どうする?」
副操縦士「いえ、機長からお先にどうぞ」
機長「そう。じゃあ、私はホットで・・・」
機長が「ホットミール」を選ぶと、副操縦士は自動的に「コールドミール」となります。
機長と副操縦士は、同じメニューの食事をとることができないのです。
必ずそれぞれ別の種類を選ばなければならない決まりになっています。
理由は、万が一の集団食中毒を回避するためです。
操縦桿を握る二人が共に食中毒で倒れるような事態は絶対に避けなければいけないのです。
フライト中のコクピットで機長(PIC)と副操縦士(SIC)が同時にダウンしてしまっては、操縦をフォローする人がいなくなります。
もちろん機内食作りでは専門のケータリング会社が安全衛生面にも万全を期しているが、万が一、どちらかが体調を崩しても残った一人が支えられるよう、機内では別々の食事をするルールができているのです。
ちなみに、コクピットでは二人が同時に食事をとることもない。一人が食べ終えるのを待ってから、残った一人が食べ始めます。
機長が多少なりとも副操縦士に気を使えば、副操縦士もときにはホットミールを食べることができるかもしれません。
しかし、機長も人間ですから、温かいものを食べたいのが人情というものです。ついついホットミールをオーダーしがちになります。すると、副操縦士はいつもコールドミールを口にすることになります。副操縦士は、乗客よりもわびしい食事で我慢しなければならないことになるのです。
コックピットのなかで、副操縦士は、文字どおり「冷や飯」を食わされていることになります。
なお、地上での食事でもそれぞれ食材・調味料などが全く異なるものを食べるそうです。
したっけ。