TV等で人気が出つつある春日部市の首都圏外郭放水路は、東埼玉の中小河川の洪水を地下に取り込み、トンネルを通して江戸川に流す地下放水路です。通称埼玉の地下神殿と呼ばれ、訪問した4月14日もTVのクル―が観光客の様子を映していました。
今は予約制で前日までにネット又は電話予約できます。ただ現地までのアクセス方法が当地を知らない人は、東武野田線(ア―バンクライン)の南桜井駅からタクシ―のほうが良いとおもう。普通は自家用で行くしかないと感じる。過日春日部市の駅の町案内所でパンフレットに歩いて30分程度と書いてあったので、電車の遅延等の余裕を考え、予約時間の11時の30分前に着く計算で、10時に南桜井駅に着いた。駅前のヤオコ―というス-パ-に付近にバス乗り場があるのだがどうやらまだ観光地化されていないし、さらに1回の予約人数が50人では採算が採れそうにもなく。バス便もあるよという感じ。多分地元の買い物客用だろう。
予定の時間に南桜井駅に着いたので、現地に向かって歩く。行き先案内の標識が無いので適当に国道16号線に向かってあるく。国道の信号の所に南桜井駅入り口というところに出て、道なりにまっすぐ進み江戸川土手に出る。土手道を上流に向かって歩いてゆくと、江戸川に建築物がみえ、左手に庄和排水機場という大きな施設が見える。そこが地下神殿の見学者の行くところだった。駐車場はたっぷりあって、予約しないで行っても、地下に入れなくても施設の概要が解かるところもある。
地下神殿コ-スは一人1000円、割引なし。階段116段と往復の行程に自力で対応できる人が入場できるという厳しい観光地。
中の気温ははっきり確認できなかったがだいたい12度位を寒暖計が示していた。無風無臭。照明やや暗し。天井が高くトンネルの圧迫感はない。
予約する時の注意点は係員の説明では年間平均の稼働回数は7回程度であるので、大雨が予想される梅雨時から10月までは運任せとなる。
何度かテレビで地下神殿を放映していたが説明不足でやっと現地で質問して理解できた。それは東武線春日部駅から南桜井駅までの途中に小さな河川があるのだが堤防が低く気になっていた。どうして堤防を高くしないのかと思っていた。この埼玉の東の部分は洪水が多く、埼玉県の財政を明治時代から圧迫していた。貧困農民が止む得ず軍隊に入り226事件の反乱軍1400名の半分が埼玉の農民上がりの兵士だった。
地下神殿の概要が解かる施設の3階に洪水時の対応する指令室が見える。非常時には50名程度が集まるという。国土交通省、それぞれの河川情報の確認、排水機場のエンジニアなどが集まる。3階から江戸川と外の天候状況が見える。展示場の係員に春日部市郷土資料館の人から聞いた江戸川の水位が他の小河川の水位より高いことを聞いたらある図を示し、関東の中心部でこの地域が低く、いったん洪水になると水が引きにくいという。そのため中小河川の水を地下神殿と呼ばれる施設に集め、江戸川に排水するという。水量が減ると元の河川に戻すという。あくまでも庄和排水機場は洪水予防の施設で国の予算1600億円をつかったという。いったん洪水になると住民の生活を破壊する。このような税金の使い方は納得が出来る。ただ国土交通省の役人はどうも宣伝が足りず、民主党政権時に税と安全との宣伝が不足していた気がする。予期せぬことの対応の税金の使い方は説明に尽きる。福島の汚染水の排水について、福島漁連に説明すればよいのでなく、豊洲市場関係者に十分説明することが必要である。
築地から豊洲へ移ってもう3年経つが地下からの汚染水はまだ出ている。しかし懸念していた風評も出ず、豊洲のタワマン価格も上昇している。