透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

善光寺街道を描く

2009-08-11 | A あれこれ




右は中山道、左は善光寺街道(道標には善光寺道とあります)。
上の絵地図に描かれている場所です。


 現在朝日美術館(長野県朝日村)で開催中の「池田宗弘が見た 善光寺街道」では、塩尻市洗馬宿を起点に長野市善光寺までの善光寺街道80kmを描いた俯瞰絵地図を展示しています。

街道を旅しながら両側に並ぶ民家や石碑などをパンフレット(上の写真)のような絵地図に描く・・・その長さ100m! 絵地図は圧巻、見応えがあります。

池田さんはスペイン・サンディアゴ巡礼の道絵巻を描き、1996年に東京のギャラリーで展覧会を開催したそうですが、その作品を展覧会終了後、スペイン・ガルシア州政府に献納したそうです。

「街道てくてく旅」が趣味という人は案外多いかもしれません。でも街道の家並を全てスケッチするなどという大変なことをしている方は他にはどうでしょうね。池田さんおひとりでは。

地方の小美術館でなかなか興味深い展覧会を観ました。


 


太陽がいっぱい

2009-08-11 | A あれこれ

 先日読んだ谷村志穂さんの『余命』新潮文庫は、**「(前略)妊娠を知ったとほぼ同じときに、今回の再発にも気づいたんです。覚悟の上で、生んだ子です。私の代わりに生まれてきてくれた子なんです」** と、まあこういう内容の小説なんですが、ラストに先日の日食のシーンが出てきます。

**地元、奄美の人たちにとっても、この海辺で見るのは生涯で一度きりの日蝕になるだろう。「いよいよ始まるわ」(中略)「ねえお母さん、日蝕ってなんだか命みたいだね」(後略)** 

この作品では、先日の日食(小説では日蝕と表記されています)が、消えてゆく命と生まれてくる命、生命のリレーをイメージさせる現象として扱われています。

ところでこの写真(Yさんに掲載のOKをいただきました)、台所の穴あきおたまを使って先日の日食を捉えています。ピンホールカメラの原理ですね。地面に落ちる木漏れ日でも日食が確認できると、テレビで紹介しているのを見ました。同じ原理ですよね。

ちょっと写真が不鮮明ですが、よくみると下側が欠けていることが分かりますね。上下反転して写りますから、太陽はこのとき上側が欠けていたことになります(で、よかったかな?)。

先日の日食、私は残念ながら観察できませんでした。松本地方は雲っていましたので。調べてみると中部地方で皆既日食が起こるのは26年後、2035年9月2日です。随分先のことですね。観察できたらいいですね。

今回の写真は建築少年Yさんのブログから、タイトルはemumuさんのブログからお借りしました。