火の見櫓の小分類 ― 火の見櫓構成要素の分類 その2 見張り台のタイプの分類
①-1 ①-2
火の見櫓の中分類では櫓と屋根と見張り台の平面形に注目した。それで例えば①-1は444型(それぞれ平面形が4角形)、①-2は3〇〇型(櫓は3角形、屋根と見張り台は円形)というように分類する。
前の記事で示したように、脚もいくつかのタイプに分類した。それで次は見張り台の分類に臨みたい。あれこれ試行錯誤する様を載せて行こうと思う。
②-1 ②-2
中分類で既に平面形に注目しているから、平面形に関係なく見張り台の分類に有効な観点(視点と観点の違いがよく分からない。このような場合には視点の方が良いのかもしれない)を探そうと思う。見張り台の構成要素は床と手すりだから、この2つの要素を分類してその組合せで捉えるのがよいと思う。オーソドックスな要素還元主義的な考え方だ。
まずは床。②-1と②-2とは何がどう違う? 床材の平鋼をすのこ状に並べているがその向きが違う。②-1は3方向に並べているが(*1)、②-2は1方向。分類の観点として床材の並べ方は有効かもしれない。床材は平鋼の他に丸鋼などもあるがすのこ状に並べるタイプとして材料の違いは問わなくてもよいかもしれない。ただし鋼板で床をつくっていたり、エキスパンドメタルでつくっているものもある。この違いは分類の観点として挙げた方が良さそうだ。となると、平鋼と丸鋼も別に扱うのがよいのかもしれない。床の下地材(建築の根太に相当する部材)に注目すると、②-1と②-2とでは掛け方が違う。これも分類の観点として有効かもしれない。
*1 開口部廻りは考慮していない。
③-1 ③-2
③-1の床材は丸鋼、③-2は平鋼。とりあえずこの違いは考慮しない。下地材の本数が違う。③-1は床面と3等分したそれぞれの部分で1本渡している。③-2は2本。
④-1 ④-2
④-1の床の構成は③-1と同じと見ることができる。④-2は床材の並べ方が②-2と同じで1方向。
分類の観点は少なくて有効なものを見つけたい・・・。その手がかりが見つかったような気がする。次は手すりについて考えてみたい。