■ 寅さんシリーズ3巡目。第1作から見始めて第6作「男はつらいよ 純情篇」を見た。ここで第1作から第5作まで、マドンナの「寅さん好き度」を振り返りたい。
マドンナの「寅さん好き度」
第1作「男はつらいよ」
御前様の娘・冬子(光本幸子)
★☆☆☆☆(本当は★半分だけど)婚約者出現
第2作「続・男はつらいよ」
寅さんの恩師の娘・夏子(佐藤オリエ)
★☆☆☆☆ 病院の医師と恋仲になるマドンナ
第3作「フーテンの寅」
旅館の女将・志津(新玉三千代)
☆☆☆☆☆ 恋仲の大学教授と結婚することに
第4作「新・男はつらいよ」
幼稚園の先生・春子(栗原小巻)
☆☆☆☆☆ 恋人出現
第5作「男はつらいよ 望郷篇」
浦安の豆腐屋の娘・節子(長山藍子)
★☆☆☆☆ マドンナ恋人と結婚決意
※ 冗長な文章にするより表にした方が分かりやすいと思って上掲のようにまとめた。
さて、第6作「男はつらいよ 純情篇」
あらすじは省略。過去ログ
第4作のマドンナ幼稚園の先生・春子(栗原小巻)さんはとらやに下宿していたけれど、本作のマドンナ、夫と別居中の夕子(若尾文子)さんも下宿している。
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長崎港。寅さん、赤ちゃんを背負った若い女性に声をかける。なんだか薄幸そうな雰囲気のこの女性、宮本信子が演じる絹代。絹代は遊び人の夫に愛想をつかして故郷・五島列島の福江島に帰るところだった。宿代が足りないことを寅さんに告げて、お金を少し貸して欲しいという。寅さん「来な」と一言。寅さんは幼い子どもを連れた絹代と鄙びた旅館に同宿する。
寅さんが隣の部屋で寝ようとした時、絹代は服を脱ごうとしている。
「泊めてくれて、何もお礼できんし・・・」
この後の寅さんの台詞に、今回も泣いた。
そしてラスト、翌年の正月、絹代は幼い子どもと夫と共にとらやを訪ねる。絹代はとらやから福江島でひとり暮らしをしている父親(森繁久彌)に電話する。娘からの電話に涙する父親。このシーンでも泣いた。
このシリーズのベスト5に次ぐ佳作だと思う。
第6作「男はつらいよ 純情篇」
作家の夫と別居中の夕子(若尾文子)
★☆☆☆☆ 夫がとらやに迎えにきて、ジエンド。
大阪生まれの山田洋次監督は父親の仕事の関係で2歳で旧満州へ。山田監督は、内地はどんなところだろうといつも思っていたそうだ(*1)。
寅さんの旅は山田監督のふるさと探しの旅
*1 このことをNHKラジオの番組で聞いた。