663 長野市中条日高 カチッと硬い印象の火の見櫓
■ 見張り台の高さはおよそ7メートル。前稿の火の見櫓とはブレースの扱いが逆で、リング式ターンバックル付きの丸鋼ブレースを上2段に、山形鋼を下2段に使っている。
ブレース(筋かい)は櫓の変形を防ぐために設けるのだが、ターンバックルは建て方の際に生ずる櫓の歪みを修正するためにある。この火の見櫓は上下2つに分割して製作し、建て方時に一体化している。さて、このような場合、上下どちらが歪みやすいのだろうか。歪みやすい方に調整のきくターンバックルを用いるのが理に適っているのだが・・・。
見張り台のすっきりがとても好い。
脚元につるりんちょ(表面が平滑)な半鐘を吊り下げてある。消防信号板も取り付けてある。
消防器具倉庫にはあまり注目しないが、この倉庫は左右対称できっちりしている。施設名を記したタイルの配置にも気を使っている。 このようにきちんとした様子は見ていて気持ちがよい。こういうのは好き。ごちゃごちゃしているのは嫌い。