簡単だっていいのさ・・・

昨日に続いて、今日も夕方から荻窪のお袋の所へ行ってきた。
薬の関係で、口の中がおかしくて、食欲が湧かないらしいから
今日のメニューは、釜揚げうどんにサツマイモとイカの天麩羅。
天麩羅は惣菜コーナーで買って来たものを、軽く揚げなおして
うどんは、きしめんを鍋でさっと湯掻いて、そのままテーブルへ。
お腹は空いているようなので、買って来たみたらし団子を
うどんを作っている間に出したら、「美味しそう」って言って食べてくれた。

うどんもすぐに出来上がって、めんつゆを作って出来上がり。
本当に適当で、簡単な食べ物だけれど、食べないご馳走より
食べたくなる粗末な食い物の方が、少なくとも栄養失調にはならないだろう。

それに、お袋は一人で食事をするのが、きっと寂しいんだろうと思う。
今年の暑さで、熱中症寸前になって食欲が減退したのも確かにあるけれど
僕が適当に作った、大したご馳走じゃ無くったって、一人じゃなく
誰かが一緒に居て、話をしながら食べる雰囲気ならば、少しは食欲も出る。

僕が作る料理は、思いつきで作るからテーブルに並ぶ順番も滅茶苦茶。
それでも、作るたびにお袋が「美味しそうだね」って言って、
今日もそうだったけれど、つまみ食いをしてくれたら、
半分以上は、「何かを食べてもらう」という目的が達成される。

料理って言うのは不思議なもので、粗末な食べ物でも大量に作ったり
豪華じゃなくても、色々並べたりすると目先が変わって食べたくなる。
僕だって、一人で食べるとなるとお茶漬けしか食べないもの・・・・

ましてや、年寄りって言うのはそういった心の部分が凄く大きい気がする。
そうじゃなくても、年寄りって言うのは他人との関わりが少なくなる。
会話も、同じ事を何度も言うようになる。
それを、「うん、うん」って言って聞いてやることが一番嬉しいのだ。

今の世の中、年寄りをなんだと思ってるんだろうね？
亡くなった事ももわからない、年金目当てで亡くなっても放置していたり
酷いのはミイラ化したり、白骨化したりして異臭が放たれて発覚したり・・・・
嫌な世なの中になったものだ・・・・
少なくとも、僕や僕の相方は親を当たり前のように大事にする。
ここまで育ててくれたのは、親なんだからね。感謝して当たり前。

週末の時間に余裕があるときに、晩御飯しか付き合ってやれないけれど、
一人じゃなく、一緒に飯を食ってやる事が大事なんだよ。
僕はただそれだけで、いいと思ってる。
親の寂しそうな姿を想像している方が、余程辛いし、気が休まらないからね。

出来る事は、やってやればいいのさ・・・・