今日は新装置の発売記念パーティーが本社主催であった。
正直言って、まずは自分の会社で社員全員でやりたかった。
順番が逆だろう・・・と、ちょっと不愉快な気がした。
この写真、何に見えますか?
正直言って、まずは自分の会社で社員全員でやりたかった。
順番が逆だろう・・・と、ちょっと不愉快な気がした。
この写真、何に見えますか?
この装置、多分間違いなく世界最小の電子顕微鏡。
我が社の社運を担っていると言っても間違いじゃない。
デザインもフェラーリのデザインで有名なケン・奥山。
家電のように、まずは外観から出来上がって、
その中の限られたスペースに電子回路を押し込むのが仕事。
なおかつ、分解しやすくしなくては意味がない。
正直言って、最初は全然駄目だった。
それで、一回全部やり直しをさせた。
タダでさえ、開発期間が1年ちょっとと短いのに、デザインが決まるまで
かなりの時間がかかって、電気回路の大きさが決まらなかった。
でも、自分でやりもしない僕の指示に従って部下の若手が
本当に良く頑張って、何とか開発期間を追い上げてくれた。
まだまだ及第点ぎりぎりなんだけど、大事なことは日程を守ること。
そうは言っても、初めてチャレンジする製造上の要素技術が沢山あって
若手たちは多大な残業を強いられて、大変だったろうと思う。
本当に『良くやった、ありがとう』って言いたい。
だからこそ、最初の記念パーティーは自社の全員でやりたかった。
そういう事なんか、本社は気にしないんだろうなぁ・・・・
取締役や役員に、仲間が沢山居るので余計にそう思う。
でも、僕自身はこれで3つ目の世界一に関わった。
最初は世界一大きな、最高分解能の透過型電子顕微鏡。
そのあとは、最高性能の分析機能を持つ電子顕微鏡の電源。
そして今回は旗振りしかしていないけれど、世界最小の装置。
部下が頑張ってくれたので成し得たことなんだけれど
僕は自分の中で、そういう喜びがある。
でもね、もうこれが最後。
これ以上、一生懸命やる気力がなくなってきちゃった。
今までは見返りなんて、考えたことがなかったんだけれど、
ここ数年で年収ががた落ち、おまけに処遇は格下げ。
いくら僕でも、そんなに馬鹿じゃない。
頑張っても何も処遇に反映されないんじゃ、やる気は起きない。
意地やプライドを見せる気力を出す必要もないって思うようになった。
定年まで3年半、成果が出なければ仕方がない。
そろそろ、のんびりとやって幕引きをしようと思う。