想いもしなかった帯状疱疹による後神経痛が、いつまでも尾を引いていて主治医から絶対安静を申し渡されているが、
既に一ヶ月を過ぎて神経ブロックの治療で市民病院通いを余儀なくされている。
この日も、受診後に麻酔によるふらつき気味ながら、近隣の藤澤宿場跡をポタリングして回った。
藤沢宿は、江戸時代の東海道宿場町として、遊行寺門前町や江ノ島詣の入口としても栄えたそうで、
国道1号線沿いには多くの面影や貴重な遺産が残されている。
歴史に疎くあまり関心も無かったが、常に多くの歴史散歩などが、開催されており人気があるそうだ。
いつもジョギングなどで、眺めやって通り過ぎているだけであったが、この日は、古い蔵の多くに興味があってポタリングに。
遊行寺までの途中には、過って徳川家康が立寄った藤澤御殿があったそうで、それを示す案内板があるが面影はなし
遊行寺は、近年「遊行の盆」として有名になっているが、踊念仏上人と言われた一遍上人の住んだ時宗総本山である。
何度も訪れるが、いつも殆ど参拝客姿もなく、鎌倉のお寺とは全く様相がことなりひっそりとした静けさを感じる。
遊行寺のシンボルは、周長7m以上と言われる大イチョウで、まもなく黄金色に染まると、境内の景観が変わるほどである。
しばし、境内をうろついてから、いろは坂を下り黒門・遊行寺橋を経て藤沢橋へでたが、やはりこの参道の景観は、
スケッチポイントとしても描ける雰囲気が漂っていた。
さらにスケッチポイントとして関心があり、1号線沿いに多数みられる古い蔵を訪ねてみた。
先に、訪ねたのは『蔵ギャラリー』で、以前はお米屋さんの米蔵だったそうであるが、近年ギャラリーとして改造されたとか。
今は、ライブや様々のアート作品展が開催されており、時間単位でも貸しギャラリーとして利用者は多いようだ。
この日は、藍染や刺繍作品が展示されていたが、画の展示会もやっており、冷やかし半分で聞いてみたら、
グループ展の開催を熱心に勧められた。
さらに、1号線沿いには、「桔梗屋」という用紙卸の看板のある古い店構えには、その造りなどに釘付けになっていた。
いまも営業されているのだろうか?
他にも石造りの立派な蔵が、あちこちに見られてその由緒などは、知る由も無いが、藤沢宿の名残が1号線沿いには多い。
麻酔ボケも消えて、田圃道を帰ったが、刈入れ前の黄金色に染まる稲穂が重そうに頭を垂れていた。