今月の防災の日を迎えて自主防災会の活動として、災害への認識を高めて大規模災害への備えを考えるために、
県の災害防災センターへ体験学習に出かけてきた。
今回の参加募集に応じて、自治会から17名が参加し、バスを仕立ててセンターへ向かった。
これまでも地域防災会主催で、毎年地域の防災避難所での体験機会があるが、今回の参加者の大半が初めての経験である。
防災センターでは、ハラハラ・ドキドキの臨場感たっぷりの体験コーナーが準備されており、全員が緊張感もって望んだ。
最初に、地震体験コーナーにて、震度7までの地震を体験するが、関東大地震・阪神淡路地震・想定される西神奈川大震災と
3種類の地震がすべて異なり、体験者はそれぞれ予想を超えた振動に驚きの表情がみられた。
続いての風水害体験では、風速30M/秒と雨量50M/時の雨を体験できるが、この日は風速30M を体験した。
ここでも体ごと吹き飛ばされる感じがするが、実際には風向きの変化や飛散物が考えられ想像を超えるものであろう。
消化体験コーナーでも、燃え上がるモニターの火に向かっての消化実践を行ったが、僅か10数秒の消火器能力での初期消火の重要さを実感した。
さらに煙避難体験では、迷路のようなビルの内部を煙が充満する中を這いずって避難口へと避難体験したが、
火炎と高温煙の中におかれると人間は果たして冷静な行動がとれるのだろうか?と最も恐怖を覚える体験であった。
その他、阪神淡路地震の経験者のビデオなどをみて、実体験された人達の「まさか阪神でこんな地震に遭遇するとは・・・」
と述べているが、誰しも大規模災害に自分が襲われるとは思っていないのが本当だろう。
南関東地域では、東海地震や西神奈川地震など、いつ起きても不思議ではないと言われており、他人事ではない。
災害に備えての緊急食品や備蓄品を準備している人も、参加者の中では少ないようで、
いかなる場所・時間でも起こりうることを想定しての備えが必須である事を再認識した機会となった。
『備えあれば、憂いなし』という言葉の意味を、参加者それぞれが体で感じたことだろう。
さらに、自然災害は、個人の力だけでは対応しきれない限界があり、一端、災害に見舞われたときの、
相互に助け合うという『人と人とのつながり』が最も重要であることを参加者全員が確認しあった一日であった。
シンボルオブジェ「スペースオアシス小惑星・かながわ」