満開に近い千鳥が淵緑道の桜を満喫してから、戦没者墓苑に入ると僅か10M程離れたところであるが、喧騒の緑道とは別世界のように静かで荘厳な雰囲気で訪れている人も数える程でしか見られない。
六角堂には、現在約36万柱の無名戦没者のご遺骨が安置されているそうで、追悼の気持ちを込めて献花してお参りさせてもらったが、戦場や抑留先での散られた無念さを想い心痛む心境になっていた。
また、六角堂前には、昭和天皇と今上天皇の御製の碑が建てられているが、昭和天皇の御製の碑には、「くにのため いのちささげし ひとびとの ことをおもへば むねせまりくる 」と詠まれていました。
また、苑内には、強制抑留者の追悼慰霊碑や引揚死没者の平和記念碑も設置されていますが、その数は計り知れない数十万の数に上るようです。
そのあと、さらに靖国神社へと脚を伸ばしてみると、こちらも多くの参拝客で賑わっており、神門を入ると、桜はほぼ満開となっており、靖國神社のシンボルとなっている東京の開花予想の標本木の「靖國の桜」の前は、記念撮影の人達で取り囲まれていました。
また、拝殿の前にも長い列が出来ており、未曾有の国難に面してこの国の復興を祈願している人が多かったのではないでしょうか
参拝後に神池庭園や遊就館などを巡り英霊の真心や歴史の一端を学び、次の目的地市ヶ谷外濠公園に向かった。こちらもほぼ満開に近い状況となっており、狭い公園内の市ヶ谷駅までの遊歩道には、近くの法政大の学生に占拠されており、春の暖かい陽光が降り注いでいた。
時間を惜しみすぐにメトロで押上に向かい、先月18日に最後のゲイン塔がせり上がり最高の高さ634Mに到達した「東京スカイツリー」に到着した。
今回は、5度目の訪問であるが、この日も快晴の青空にツリーの全容が目映いほど映えており、真下の北十間川から頂上のゲイン塔トップを見上げるのも辛いほどで、その威容を見せていた。
川沿いも整備工事が進められており、期待した逆さツリーは見ることが出来ず、ツリーを眺めながら墨田区役所へと歩いた。
区役所ロビーには、ツリー周辺を平和の鳩が飛び回る「平和のオブジェ」の大作が飾られていたが、王貞治さんの出身地墨田区は、今や来春の完成を控えて最も華やかな街となりそうだ。
隅田公園を経て隅田川に堤防に出ると、下町の桜名所として最も有名な墨提通りの「墨堤の桜」も満開となっていて、川面を撫でる春の風も気持ち良く、堤防で花見弁当を楽しむ行楽客の姿も見えて、春本番を感じていた。
向島の桜橋から「双鶴飛立の図」(平山画伯作)の記念碑の先に見えるスカイツリーが、青空に映える光景は素晴らしく、完成後はここも絶景ポイントになるであろう。
桜橋から西側の土手にまわり遊歩道を言問橋まで歩くが、川面に映る橋とツリーのコントラストも実に美しいものでした。
さらに、浅草神社・浅草寺から上野恩師公園へと向かったが、久しぶりの下町風情も感じての楽しいぶらり散策はまだ続く・・・・
〈明日の花めぐり③へつづく〉