隅田川水辺ライン巡りを終えてから、次の目的地「浅草寺」の二天門から境内へと向かうと、こちらは雷門の賑わいと異なり、静かな雰囲気が漂い人影も少なかった。
まず余り訪れる人も少ない浅草神社の裏側にある「被官稲荷」へ参拝したが、こちらは案内によると、安政の時代に新門辰五郎が妻の病気平癒を京都稲荷大社に祈願して全快したので、伏見より勧進したと伝えられる小さな社で、出世・就職のご利益があるそうで、三重の鳥居と覆い屋根に保護されており、珍しいお稲荷さんでした。
この日も大判の油揚げが奉納されていたが、浅草寺を訪れた時には必ず参拝している隠れたスポットである。
また、東京を代表する祭りである三社祭が行われる浅草神社に参拝して、浅草寺境内を散策すると、本堂・五重塔・寶蔵門の他に、数々の貴重な御堂や歴史的に由緒ある記念碑などが多く、飽きることなく散策していた。
特に五重塔は、何度も火災などで再建されたそうですが、東京にある五重塔では恐らく最大の威容を誇るもののようで、その造りも塔院の上に建てられている珍しい構造のようだ。
塔院の前に立つ狛犬も巨大なもので、犬相や手足の形も威圧を与えるもので、実に威風堂々?の様相である。
境内からの景色も、五重塔と並ぶスカイツリーとのツインのランドマークが青空に突き刺さるように聳えており、新しい景観として話題になっているようだ。
また、本堂には「志ん橋大提灯」が懸けられていますが、これは現在の「新橋」を意味するものだそうで、新橋の組合が奉納されたもののようです。
本尊の浅草観音さまに参拝してから宝蔵門へ移動すると、ここでも仁王様や大提灯が輝いていましたが、ここには「魚がし」大提灯が吊るされており、浅草寺には江戸らしい立派な提灯が多いですね。
また、東門に出てみると昔懐かしい「花やしき」や「六区ブロードウエー」などが、視界に飛び込んできたが、東京に出た頃に訪れて以来で、当時の事が想い出せない程で実に懐かしい光景でした。
「浅草花やしき」は、恐らくドリームランドなど今人気の遊園地の原型ではないだろうか?メリーゴランドやジェットコースター、観覧車タワーなどファンタジックな遊戯場が残されており、驚きでした。
しばし懐古に耽っていたが、隅田川テラスにもどり吾妻橋を渡ってスカイツリーを見るべく墨田区役所に移動してみると、ロビーには、平和都市宣言した墨田区のスカイツリーの周りを飛ぶ平和のシンボルの鳩を描いた巨大なアートが吊るされていました。
また、観光課の案内を受けて区役所の展望室に行ってみると、完成したスカイツリーとスカイツリータウンが眼下に拡がっており、これまでも何度も訪れていたが、こんな絶景ポイントがあるとは、知らなかった~・・・突き抜けるような青い空にそびえるスカイツリーと周辺の眺めは言いようのない絶景でした。
さらに、逆さツリーを見ようと北十間川の源森橋へと移動してみたが、こちらは残念ながらさざ波がたち移り込みは殆どなく、業平橋方面へ行くのを諦めて、墨田公園内を散策して言問橋から浅草へと戻ってきたが、墨田公園からの眺めも最高でした。
スカイツリーの営業開始まで、あと8カ月とカウントダウンが始まっているが、浅草界隈の人気度はどうなるのだろうか?と心配するほど、今や注目のランドマークとなっており、いち早く快晴の中での楽しい浅草界隈散歩でした。