ようやく朝晩は涼しさを感じて気分よく走れるようになり、この日はホームコースの引地川親水公園から大庭神社など大庭御厨エリアの田園風景を楽しみながら朝ランを楽しんできました。
親水公園へ向かう途中の舟地蔵交差点で、北条軍が大庭城を攻め落とした時に殺されたという老婆を弔って作られたという伝説が伝わる「舟地蔵」では、今日もお水やお花をご近所の方に声掛けられて、テンションがハイとなっていた。
親水公園の湿地帯には、群生するガマの穂がしっかりと褐色に色付き雄花を呼びよせているようで、開花も間もないようで、着実に秋の風を感じるようになっていました。
今日は、親水公園から大庭御厨のシンボルでありパワースポットでもある大庭神社へと百段坂を駆け上がり久し振りに参拝したが他に参拝客もなく、境内の建造約60年という古い梵鐘を突いてみたが静かに大庭一帯に音が響き渡り、わが身も洗われるような気分となっていた。
大庭神社の別当寺であった神社裏にある成就院へと回ってみると、丁度朝のおつとめちゅうでしたが、藤沢では珍しい「愛染明王」を本尊としているそうで、愛を成就する守護神とも言われており、多くの老若男女が訪れているようです。
また、境内には椿の古木から彫られたという鶴・亀の姿の縁起彫刻が鎮座しており、寺の名物ともなっています。
朝の陽も通らない鬱蒼とした竹林を抜けて引地川遊歩道へと向かうが、ここでは蜘蛛の巣や藪蚊?に見舞われて、かろうじて脱出して親水公園に戻って汗滴る肌に纏わる蜘蛛の巣を払うのに一苦労していました。
親水公園に戻ると、今日もワンちゃん散歩やジョグを楽しむ人達と声掛けあいながら、引地川上流の聖ケ谷、権現庭方面へと向かうと美しい田園風景が拡がっていた。
この地域は、藤沢では周辺の景観とマッチしてもっとも田園風景が美しいところで、秋の刈入れ収穫前にはパッチワークを描くような美しさがあり、特にこの一角は珍しい黒米を生産している田圃で、しっかりの稲穂が実っていました。
しばらく先に進むと、田圃の脇に雀の大群が稲穂を狙っており、案山子を横目にしてせせら笑うように、刈入れ間近い稲穂を襲っていましたが、対応する術も無く茫然と眺めて立ちつくしていた。
さらに天神方面に向かうと、横浜への導水管の脇の小高い丘に駆け上がると、小さな祠の「熊野権現堂」があり、石碑の案内によると、小栗半官の子がこの地で襲われ照手姫に助けられたと記されていますが、この地を訪れる人は恐らく殆どいないのではと思われる故事・伝説の地でした。
しばらく引地川上流の天神町までジョグって引き返してきたが、親水公園にはいつ戻ってきたのだろうか?姿を消していたカモの仲間たちが水辺に姿を現わしており、大庭御厨の自然豊かな秋の風景をたっぷりと味わった朝ランを終えた。