575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

寒鯉の巌の如しいま動く  遅足

2006年02月24日 | Weblog
2月の初めに、京都の智積院に行きました。
三十三間堂の東側にある寺で、大須観音の本山です。
全国から若い男女の僧が修行に来ていました。
山側に墓地があり、志半ばに亡くなった
学僧達が葬られていました。

    

庭に氷の張った池があり、
大きな鯉がじっと春を待っています。
なかの一匹が、すうと浮き上がってきました。
その時、生れた句です。最初は、

 寒鯉の巌のごとく浮きにけり

でした。しかし句会では不評でした。

    

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海を出て小さくなりし初日かな  敬子

2006年02月24日 | Weblog
塔句会の敬子さんの句です。
この句を発句に半歌仙に挑戦しました。

  連句 「初日」

発句   海を出て小さくなりし初日かな  敬子
脇     丸いお餅を四角く切って    遅足
春    春場所の勝ち名乗り受け手刀を  久々
春     初出場のセンバツ健兒     長良
月    美濃紙をちぎり投げたる春の月  敬子
雑     墨絵のような山と川あり    遅足

雑    篝火にあぶり出されしドアのかげ 久々
雑     お詫びしてなお不信深まり   長良
恋    まみえしはうつつのことや朧なる 敬子
恋     親指の打つ文は踊りて     遅足
恋    朝露にしとどに濡れし袖しぼる  久々
雑     遠きふるさと今日も残業    長良
月    谷間の銀色なりし望の夜     敬子
秋     薄野に棲む狐一族       遅足
秋    秋祭り綿菓子だけがふくらみて  久々
雑     今生き生きと父母の恩     長良
花    花霞花ある森と知りそめし    敬子
春     春のこころは夢とさだめて   遅足

      

  
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