575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

12月の句会の結果です。

2006年12月21日 | Weblog
題詠「北風」

北風に押されて電飾ハンティング(静荷)晴・麗
北風にサッチモドレミファジャズるかな(朱露)鳥・静・遅
北風の街に募金の子ら立てり(亜子)童・龍
北風と今朝も颯爽あの女将(立雄)童
北風の窓打つ音や午前二時(龍次)能・郁・亜・遅
北風が魔法をかける吹きだまり(麗子)晴・郁・立・亜・龍・遅
ここならば北風の骨ひろえそう(遅足)朱・立・麗
北風の色攫いゆく欅道(鳥野)静・郁・愚・亜
北風や包む母の手安堵の手(郁子)能・童
北風やない袖ふれぬ昨日今日(晴代)能・龍
北風やまん丸の鳩寄り添いて(能登)朱・鳥・静・愚・麗
北風に列島の灯ら揺らぎけり(愚足)立
北風につとあご上げて天青し(童子)朱・鳥・晴・愚・草

   
自由題

散紅葉被きて座(おわ)す崩(く)え仏(鳥野)静・郁・立・愚
厨房に夫入りきたる歳の暮(亜子)朱・童
しぐるるや身を寄せ合える道祖神(静荷)能・龍
街灯に昨日を残し冬の朝(晴代)童・静・亜・遅
今日も吉弁当の玉子焼きの出来(郁子)朱・遅・麗
朝霜や護摩焚く僧の顔赤し(立雄)能
そしてまたいつものあなた枇杷の花(遅足)朱・鳥・晴・愚・草・亜
煤払う弥勒菩薩のうす笑い(龍次)鳥・郁・立・麗
あれこれと髪細くなり十二月(童子)能・愚・亜・龍・遅
原点はどこかと風に聞いてみる(麗子)晴
冬日和妻縫いぐるみの犬を買う(朱露)童・鳥・麗
幼子は地を跳ぶ凧に振り向かず(愚足)晴・立・龍
冥府より我を招くや虎落笛(能登)静・郁

番外
猫の耳片方クルリとまわりけり(童子)

  今回は選句した人が分かるようにしてみました。
  なお、草は「草女」さんです。
  次回は投句もいかがですか?


次回は1月17日(水)午後6時 安田屋
題は「寒」です。

          

  なお、選句した人を出す場合は、本来、事前に
  確認すべきものですが、ちょっと大変なので省略しました。
  間違いがあったら連絡をお願いします。

                     遅足

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また来年笑顔で終える句会かな  麗

2006年12月21日 | Weblog
昨日は2006年の最後の句会でした。
1年の経過するのはとても早くて毎月
俳句を作ることでなんとか季節を体感している次第です。

さて「北風」。

童子さんの 「北風につとあご上げて天高し」

困難に負けじと立ち向かう凛とした美しさが感じられました。
久しぶりに句会に顔を出してくれた童子さん。なんだか男前?の
大人の女性になった感じがしました。

遅足さんの 「そしてまたいつものあなた枇杷の花」

物語が始まるような遅足さんらしい句ですが、
この「いつものあなた」とは一体誰でしょう?

健全な日常生活を送るためには「いつかのあなた」では
いけないと亜子さんの鋭い指摘。
でも「そしてまたいつかのあなた」に続くのは何の花になるのか、
ぜひ続編を期待しています。

長良さんを亡くし淋しくなった575の会でしたが
後半新しい句友が増えて、諸先輩方に
新しい言葉もいっぱい教わりました。(EX.崩れ仏)
皆様に感謝です!
来年もどうぞよろしくお願いします。麗

コメント (1)
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