575の会12月の句会は、11人が出席し、和気藹々でした。
投句はいずれも個性豊かで、趣深く、お互いがいい勉強をさせていただきました。
そのなかの「ここならば北風の骨ひろえそう」の句。
私には、さっぱり理解できず、景も浮かびません。作者の意図を伺っても、やっぱり”難解句”として通過してしまいました。
ところが夜半、じっくりと読み返してみて、身に沁みる想いが迫ってきました。
ああそうなんだ、作者は北風に命をみていたんだ。そして風の終末を悼んでいたんだ、と。
こがらしを詠んで、秀作とされているのは山口誓子の、「海に出て木枯らし帰るところなし」
この句は、特攻隊員を追悼する想いが込められいるとも、言われています。
よく、比較されるのが池西言水の「凩の果てはありけり海の音」。こちらも風に命を見ているのだと思います。
あーあ、北へ行きたいなー。
オホーツクの波に流してきた夫の骨が、北風に乗ってあの浜へ戻っているかも知れません。
そこは、以久科原生花園の砂丘の麓、知床連山が遠望できる砂浜です。
小清水の原生花園から東へ20キロ余、草丈の高い悪路をひたすら海へ向かってハンドルを切り、やっと行き着いた静寂の地。二人だけで小半日、山と海を見ていた大切な処です。
あそこは、彼の墓所。北の果てへ送ったつもりが、戻されて、誰かに拾われたりして。・・・ウフフッ、それもまたよきかな、です。
オホーツクの波にゆだねし夫の骨氷結の時玻璃とならんか
鳥野
投句はいずれも個性豊かで、趣深く、お互いがいい勉強をさせていただきました。
そのなかの「ここならば北風の骨ひろえそう」の句。
私には、さっぱり理解できず、景も浮かびません。作者の意図を伺っても、やっぱり”難解句”として通過してしまいました。
ところが夜半、じっくりと読み返してみて、身に沁みる想いが迫ってきました。
ああそうなんだ、作者は北風に命をみていたんだ。そして風の終末を悼んでいたんだ、と。
こがらしを詠んで、秀作とされているのは山口誓子の、「海に出て木枯らし帰るところなし」
この句は、特攻隊員を追悼する想いが込められいるとも、言われています。
よく、比較されるのが池西言水の「凩の果てはありけり海の音」。こちらも風に命を見ているのだと思います。
あーあ、北へ行きたいなー。
オホーツクの波に流してきた夫の骨が、北風に乗ってあの浜へ戻っているかも知れません。
そこは、以久科原生花園の砂丘の麓、知床連山が遠望できる砂浜です。
小清水の原生花園から東へ20キロ余、草丈の高い悪路をひたすら海へ向かってハンドルを切り、やっと行き着いた静寂の地。二人だけで小半日、山と海を見ていた大切な処です。
あそこは、彼の墓所。北の果てへ送ったつもりが、戻されて、誰かに拾われたりして。・・・ウフフッ、それもまたよきかな、です。
オホーツクの波にゆだねし夫の骨氷結の時玻璃とならんか
鳥野