575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

愛の香り             愚足

2008年02月10日 | Weblog
 妻が胃腸風邪で寝込んだ。
 だいぶ良くなったのか、雑炊と白身の魚が食べたいという。
 ここは一番、点数を稼ぐチャンス。
  スーパーに行って材料を物色。
 まず白身の煮魚には、刺身でも良いという平目を奮発。
 つぎは雑炊。妻のお好みは、卵雑炊の三つ葉散らし。
 三つ葉に高級品はないかと、物色すると。あるではないか!
 青みも一段と濃く、のびのびと育った三つ葉だ。お値段も380円。
 愛妻の一念が三つ葉にも宿ったか。

 早速、料理にかかる。平目は薄味だが吾ながら美味く煮上がる。
 あとは雑炊。 卵の溶き加減も絶品で、あとは三つ葉を散らすだけ。
 サッと刻んで鍋に放り込む。強い、いや強烈と言って良いほどの高級な三つ葉の香り。これが本当の三つ葉と言うものだったのだ。
妻は「美味しい、美味しい」と言って平目の隅々まで食べている。
 「おい 雑炊も美味いぞ!」
 妻は一口食べて箸を置く。 確かに三つ葉の香りが強烈だ。雑炊は残った。

 夜、妻の大笑いが聞こえる。「何だ。」と言うと「あれパクチーよ」と言ってまた笑う。
ネットで調べる。
パクチー・・香菜とも言い、タイ料理には欠かせぬ香味野菜。匂いが強烈カメムシとドクダミを合わせた様な香りがあり、好き嫌いがはっきり分かれる。最近日本のスーパーでも売られている。

   三つ葉食べぬ子とあり吾もかくありき     原田種茅
   三つ葉芹匂ひのつよき裏筑波         掘込生郷

コメント (2)
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