575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

志考さん逝く    遅足

2008年02月13日 | Weblog
志考さん(桜井恵志さん)が一昨日、亡くなられました。

575の会は、志考さん、朱露さん、遅足と3人で
あるテレビ番組を制作したことがキッカケとなってスタートした会。
3年ほど前から体調を崩されて入院生活を送ってみえました。

俳句歴は、数十年と聞いています。
志考さんは、奥さんの病気をきっかけにキリスト教に入信。
通夜にあたる前夜式では、参列者の方が、志考さんの句を紹介されました。

 背負い水未だあるらし春に遇う   春

 後戻りできぬ哀しみ蝸牛      夏

   背負い水とは、人が一生に飲む水のことで、
   生れて来る時に、背負ってくるされ、
   飲み尽くせば命が終ると、言われているそうです。

これは安田屋発・晩餐句集2のなかの句です。
この他の、戦争・秋・冬のなかから一句づつ選んでみました。

 日の丸の赤は血の色敗戦忌    (戦争)

 ちちろ棲むわが心室の鳴動す    秋

 凍て蝶や瞬きの間にふっと消ゆ   冬



     つつしんで、ご冥福をお祈りします。  遅足




 





コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする