575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

津軽海峡を渡る ヒヨドリ                         草女

2011年01月14日 | Weblog
 1月9日 NHKの総合テレビの番組で津軽海峡を渡るヒヨドリの群れを追跡した記録を放送していた。懸命に海峡を渡るヒヨドリは感動的で嫌われることが多いヒヨドリも見直されたのではないか。冬になる前に北海道から本州に渡り、越冬する。渡るヒヨドリは群れをつくりハヤブサや荒波、強風をくぐり抜けていく。                        それも北海道の白神から本州の竜飛岬へ最短距離を、荒波や強風を利用しつつ行くという。苦労して本州に辿り着いた後は各々が好きな場所がで冬を過ごすという説明は真実だが、舌足らず。それぞれが好む場所はどこかまで放送して欲しいが、いくらNHKといっても無理だ
ろう。それはまだ分かっていないから。

 野鳥といえば「渡り鳥」「留鳥」「漂鳥」に分けられると長い間思ってきた。広辞苑の「渡り鳥」をひいてみる繁殖地と越冬地とを異にし、毎年定まった季節に移動をくりかえす鳥類。一地方にすむ鳥は、渡りによって留鳥・夏鳥・冬鳥・旅鳥・漂鳥・迷鳥に分類される。しかし同一種でも地域によって渡りの性質が違う場合があり、固定したものではない。

 ヒヨドリに関して言えるのは、一地方に3タイプのヒヨドリがいる。一年中ほぼ同じところに行動圏を持ち、春から夏にかけて繁殖もするヒヨドリと、冬季どこからかやってきて、春先にいなくなるヒヨドリと、春と秋上空を群れて通過するヒヨドリがいるのだ。今も庭にヒヨドリがいるがどのタイプだろう?どうして三つのタイプに分かれのだろう?野鳥の世界では分からないことが多い。
 
 津軽海峡を超えたヒヨドリはどこで越冬するのだろうか。伊良湖岬を群れて渡るヒヨドリはどこの産であろうか。関門海峡でも群れて渡るヒヨドリが観察されている。
これらは?

 鳴き声にも態度にも横柄さを感じさせるヒヨドリだが、タイプによってはたいへんな苦労をしている。
 

 
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新聞碁並べ大寒を迎え撃つ    朱露

2011年01月14日 | Weblog

        柳九段対張棋聖「天元戦」の一局。
        何故こう打つか分からぬまま打つ。
        陽は出ているが少しも暖かくない。
        分からなくても面白がるのが大切。

                  

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冬色のみどりに冬はとざされし東京都千代田区一番<空虚>

2011年01月14日 | Weblog
大塚寅彦さんの歌。
大塚さんは、愛知県清洲町生まれ、
現在、中日新聞・中部の文芸欄の短歌担当。

短歌も俳句も、コトバが凝縮され、定型に凍結されていると言えます。

『歌や句は、いわば氷の結晶。これを自分の体温で解凍しながら、読み、楽しむ』
俳優の堺雅人さんのコトバです。

読者は、自分の体温で、解凍しながら、読まなくてはならない。

  天王星に買った避暑地のあさがほに夏が来たのを報せておこう

これは、荻原先生の歌。
私には、なかなか解凍できません。

解凍しやすい大塚さんの歌は、私にはありがたいです。
こんな歌も。

   はじけ出たる商品をわれは拾いをり夜の自販機に瞰(みおろ)されつつ

                         (遅足)


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