鬼貫は、芭蕉より17歳年下。
むかしから穴もあかずよ秋の空
水よりも氷の月はうるみけり
など、私の好きな句です。
谷水の句は、歌の先生、有賀長伯から俳諧歌の伝授をうけた後に
先生から出されたテストの答案として詠んだものです。
古今集に、俳諧歌は58首あり、巻頭の歌は
梅の花見にこそきつれうぐいすの
ひとくひとくといとひしもをる
梅見にいくと、ウグイスのなかには
人が来た、人が来たと嫌がるものもいるという意味。
物いわないものも、物をいうように言いなし、
あるいは、カタチのない物をも、カタチのあるように
表現するのが俳諧である、としています。
谷水や石も歌よむ山桜
この句は、古今集の仮名序の有名な一節。
花に鳴く鶯、水に棲む蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの
いづれか、歌を詠まざりける、を踏まえたものです。
春になれば、山桜が咲き、谷の水も歌をうたう。
さらにココロなき石さえも、という意味です。
俳諧を石、桜を歌にたとえたとも解釈できます。
先生の有賀長伯からは、「無残処得心也」
つまり100点満天の合格と判定されたと記しています。
自慢の一句だったのでしょう。
遅足
(名古屋大学の国文科の研究発表にもぐりこんで聞いてきました。)
むかしから穴もあかずよ秋の空
水よりも氷の月はうるみけり
など、私の好きな句です。
谷水の句は、歌の先生、有賀長伯から俳諧歌の伝授をうけた後に
先生から出されたテストの答案として詠んだものです。
古今集に、俳諧歌は58首あり、巻頭の歌は
梅の花見にこそきつれうぐいすの
ひとくひとくといとひしもをる
梅見にいくと、ウグイスのなかには
人が来た、人が来たと嫌がるものもいるという意味。
物いわないものも、物をいうように言いなし、
あるいは、カタチのない物をも、カタチのあるように
表現するのが俳諧である、としています。
谷水や石も歌よむ山桜
この句は、古今集の仮名序の有名な一節。
花に鳴く鶯、水に棲む蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの
いづれか、歌を詠まざりける、を踏まえたものです。
春になれば、山桜が咲き、谷の水も歌をうたう。
さらにココロなき石さえも、という意味です。
俳諧を石、桜を歌にたとえたとも解釈できます。
先生の有賀長伯からは、「無残処得心也」
つまり100点満天の合格と判定されたと記しています。
自慢の一句だったのでしょう。
遅足
(名古屋大学の国文科の研究発表にもぐりこんで聞いてきました。)