575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

蟷螂や美濃一国の国主たる    遅足

2013年09月21日 | Weblog
能の敦盛を観ました。
謡で習ったので、一度、舞台を観たいと思っていました。
とても良い舞台でした。

能を初めて観た時は、なぜこんなにテンポがゆっくりなのか・・・
昔の人だって退屈じゃないのか?と、思いました。
世阿弥の時代はもっと上演時間が短かったと聞き、さらに不思議に。
上演時間は長くなっていったことになります。なぜ?

理由は、観客である武家たちが、ゆったりとした時間を楽しんだためとか。
私たちはこんなに時間をたっぷり持っているというメッセージとのこと。

そうした楽しみ方が納得できるようになったのは、ごく最近のこと。
定年退職して時間を持て余すようになってからです。
平和がもたらした豊かさなのでしょうか・・・

明治以降、西洋に追いつくために時を惜しんで働いてきた日本人。
そろそろ身の回りを見直す時代になったのかも。




コメント
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