575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

吊鐘のなかの月日も柿の秋   飯田龍太

2013年10月11日 | Weblog
最初に頭に浮かんだのは、安珍清姫のお話。
道成寺に逃げ込み、梵鐘の中に隠れた安珍。
大蛇になった清姫は鐘に巻き付き、
安珍は鐘の中で焼き殺されてしまった。

それは違うようです。では、吊鐘のなかの月日って?

時刻を告げる鐘。外に時間を告げます。
鐘の内側にはどんな時間が流れているのでしょうか?

腕時計で時を知るわけです。
時計のなかには、また別の時間があるのでしょうか?

一緒に暮らす人たちにも同じ時間が流れていると思っていますが・・・
本当にそうなんでしょうか?

どこか一筋縄ではいかない人生を思わせる句です。
皆さんは、どう読みます?
                   遅足

コメント
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