呑み干してなほいとほしむ古酒の瓶 静荷

逆さにして、もう一滴。それがまた美味、と鳥野さん。

お酒ほど人を楽しませるものはないでしょうね。
（私は飲めないので想像ですが・・・）

まず目で銘柄を読み、頭で味わう。
栓を開けて鼻で匂いを。
舌に乗せ、さらに口一杯にひろげて。
喉ごしを。
五臓六腑に染み渡る。
血液で全身に運ばれ・・・良い心持に。

気の合った人とのおしゃべり。
一人酒の感傷も。

呑み干して瓶までいとおしむ。酒のみの鑑ですね。
こんなにされたらお酒冥利に尽きます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　遅足