575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

赤べこの首   鳥野

2015年03月10日 | Weblog
郷土玩具といえば、飛騨の猿ぼぼに負けない
人気の赤べこ。べことは、牛のことです。
あるか無きかの風にも、幼な子の細い指にも、
よく首を振ってくれます。
伝承によれば、この首ふり張子が生まれたの
は、800年くらい前のことと言います。

土地の名僧が、虚空蔵菩薩を迎えるため、お
堂の建立を始めました。
そのなかに、ただ黙々と働く赤牛が一頭。厳
しい仕事がようやく終わり、堂が完成した時、
その牛は境内の一角で石になっていた、とい
います。
その忠誠に報いるために、参詣が絶えず、厄
除けのマスコットとしても、愛され親しまれ
てきました。

わが手元の赤べこは、どうしたことか、万両
箱を振分けにして、背負っています。さてご
利益の程は。

 ・ 春立ちて赤べこの首よく動く  鳥野

  
 
    
 





コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする