575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

けものの眼光り月下の芒原   亜子

2015年11月14日 | Weblog
中島敦の山月記を思い出しました。
野生の眼が光る、と麗子さん。
日本画の構図が浮かんできました。
心得はありませんが。苦笑、と智恵さん。

作者の子供の頃の記憶がもとになっているそうです。
「けもの」というひらがな表記も、可愛らしい動物を連想させます。
鼬でしょうか、狐でしょうか。
しかし、けものの眼ですから、緊張感が伝わってきます。
言葉による一幅の絵。宮沢賢治か新見南吉か・・・?
どんな物語が始まるのかは、読者の想像力次第です。

          

我が家の小さな庭では、菊が満開。
白、黄と目を和ませてくれます。

  歩を止めて野菊のごとき君なりき  遅足



コメント
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