575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

漢(おとこ)消ゆ箱根千石芒原  静荷

2015年11月07日 | Weblog
地名を生かした句です。中七下五のリズムの心地良さ。
浪曲の一節のようです。

仙石原(せんごくはら)は、箱根町にあります。
約18万平方メートルに自生するススキの原で有名。
毎年3月には、芒原の維持のために山焼きが行われるそうです。

名所や旧跡、地名を歌に詠むことは昔から行われています。
この地方では、三河の八橋(やつはし)が有名。

  から衣きつつなれにしつましあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ

この歌は伊勢物語の一節、八橋に咲くカキツバタにちなんで詠まれた歌です。
尾張の鳴海も歌枕です。芭蕉が句を残しています。

  星崎の闇を見よとや啼く千鳥

         

応答の一日一句

  ポケットの本に挾みし初紅葉   孝

  病む窓を額縁いして初紅葉    亜子

今日から5日ほど旅に出ます。

  セーターを着て浮雲の旅に出る  遅足

コメント (1)
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