575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

腎臓食も また楽し  竹中敬一

2018年01月05日 | Weblog
私は今年、84歳になりましたが、一年くらい前に、総合病院の腎臓内科の先生から
「腎臓が悲鳴をあげている」と云われて以来、厳しい食事制限を余儀なくされいます。
塩分はもとより、タンパク質、カリウムなどの制限で、おせち料理も禁物です。
自分ではとても調理できないため、医療給食専門の業者から、毎夕食、腎臓食を
持って来てもらっています。
当然、味は薄く、初めは、なかなか馴染めませんでした。こうした時は終戦直後の
食糧難の頃を思い出すようにしました。飢餓状態にあった当時のことを思えば、
腎臓食はとても贅沢な食事です。有り難く頂かなければと自分に言い聞かせて
食べているうちに、今では、濃い味付けのものをは食べられなくなりました。

今、テレビなどで紹介される料理の「絶品…」は、大抵、味が濃そうなものばかり。
「名古屋めし」という言葉が嫌いなのは、これでもか、これでもか とコテコテの
味付けの料理を思い出すからです。デパ地下やスーパーの食品売り場でも腎臓病に
配慮した食品は殆ど見受けられません。
たまに、ウナギが食べたくなる時は、関東風の蒸した白焼きを食べさせてもらえる
名古屋駅近くのお店まで出かけています。
外食の時は「天ざるソバ」と決めています。野菜は天ぷらにすると、カリウムが
少なくなると云われています。ソバも天ぷらも汁につけた後、一旦、ザルに戻し汁を
十分、落としてから、食べるようにしています。
しかし、「ウナギの白焼き」も「天ざるソバ」も私の独断で食しているだけで、
主治医に報告すれば、首をかしげられるかもしれません。

腎臓病を食べているうちに、食べ物にはそれぞれ本来の味があることを知りました。
この本来の味を生かした料理がもっと増えると良いと思うのですが… 。

写真は息子、健の作品「狛犬」です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする