作者はペン習字を習っています。書初めの課題は虚子の句。
口あけて腹の底まで初笑ひ
技巧もなく虚子らしい、あっけらかんとした句ですね。
おおらかな男の顔が浮かびます。
辞書を引くと、腹は、おなかのこと。
転じて、こころ。心のなか。考え。腹案などと言います。
また、母親の胎内。母体を指すことも。
「山腹」のように人以外にも。
腹芸という言葉は、もう死語でしょうか。
こころのあり場所も、腹から胸へ、さらに頭(脳)へと
変わっているようです。
怒りも腹がたつ、から、頭にくる(切れる)と・・・
熟慮するよりも早い判断が求められているからでしょうか?
改憲など国家百年の方針は、頭できめるのではなく
少なくとも胸に落ちるくらいの時間が必要でしょう。(遅足)