575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

眉を描く少しきりりと初鏡   穗實

2018年01月27日 | Weblog

初鏡。新年に初めて鏡に向かって化粧すること。
初化粧とも言います。
新しい年を迎えて心も改まります。
普段よりすこし背筋を正して、お正月を。
そんな気持ちを「少しきりりと」と表現しました。

最初の鏡として利用されたのは、水。
鏡といいえば、水に映る自分の姿に魅せられた
ナルシスの話を思い出します。水鏡です。
ものが映る鏡は、神秘的なものと考えられてきました。
化粧用具としてよりも、神を祭る道具として大切にされました。

鏡の面が、世界の「こちら側」と「あちら側」を分ける
境界として捉えられ、鏡の向こうにもう一つの世界がある、
という観念は世界各地で見られるそうです。

また、鏡に映る姿が自分であると分かるのは自己認識の第一歩。
この能力を「自己鏡映像認知能力」と呼ぶそうです。
この能力は、イルカ、ゾウ、カササギ、ブタ等にもあるのこと。
チンパンジーは、鏡に映る自分を見て、毛繕いのときに役立てるとか。
人間と同じですね。

でも何故、左右が反対に映るのか?不思議です。  遅足


コメント
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