575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

うたた寝の祖母の童顔風光る  殿

2020年04月24日 | Weblog

お年寄りの顔なら、苦労の皺があるとか、西日が当たるとか
そんなワードを組み合わせてしまいそうですが、
瑞々しい「風光る」という季語を合わせました。
しかも、祖母の寝顔が警戒心のないわらべのようだという
作者の慈愛の気持ちも感じられます。
意表をつかれて選句しました。

私も老境に入るお年頃となり、(笑)
結局、また子どもに帰っていくのかなと思います。
それとも、実のところ素の部分は変わっておらず、
年取るごとにしがらみがとれ、
幼い頃の原体験や気持ちが蘇る。そして
それが自分を支える宝物だったりするのでしょう。
前のブログで、麗子さんが
ご自分の自転車にブルースカイと名付けたなんていうあたり、
私も、共感を覚えます。

句の解釈が私的に傾いて浅過ぎるかもしれません。
また、ご指摘ください。


 新型コロナ感染拡大を防ぐため、
人との接触を八割減らすため
お店の業種の区別、必需品の購入方法、
行って(やって)いいこと悪いこと、
国や地方のトップとのやりとりは細か過ぎるほどです。
 遠足前日。限られたおやつの金額をめぐり、
先生と必ずやっていた問答。
「バナナはお菓子ですか?袋菓子をばらして持っていくといくら?」
を思い出す私など、まだまだ幼児性が残っていますか。
そして同時に
「君たちは、罰則を決めないと決まりを守れないのですか?」
と寂しそうににおっしゃる先生の顔も浮かんでくるのです。
                      郁子

コメント
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