先月の句会の自由題の部でトップ賞になった能登さんの句。
東日本大震災から10年。あの日を思い、皆が頭を垂れ黙祷します。三陸のかもめたちも並んで黙祷するように見えるまさに鎮魂の一句です。
皆さんのコメントをご紹介します。
亜子さん:「三月と黙祷」と言えば3.11の東日本大震災のこととすぐに分かる。悼む気持ちをかもめの姿に託した共感を呼ぶ一句。
結宇さん:東北の地震はつい今しがたでしたものね。海を見つめるカモメを想像できます。
竹葉さん:この時期は海にむかって祈りたくなりますが、海鳥のかもめの登場が深刻さを感じさせなくて良いと思います。
泉さん:3月11日になると思い出す海、かもめも静かにしている。
能登さんは兼題でも東日本大震災のことを詠まれました。
「大川小の悲鳴が聞こゆ修二会かな」
すみさん:大川小の悲劇と修二会が同じ時期と改めて感じた。
亜子さん:お水取りと大川小学校の悲劇は一見関係はないかも知れないが、途切れなく続く伝統行事と、津波で突然命を絶たれてしまった子供たち。深い意味があると感じられた。
10年経っても復興というにはほど遠く、東北の方の心の傷も癒えてはいないと思います。決して忘れてはいけない教訓として私たちはこの悲劇を語り継くためにも、俳句としても詠み続ける意味があると思いました。
麗子