575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

稲妻やふいに鳴りだす大時計  遅足

2021年08月26日 | Weblog

見事トップ賞に輝いた遅足さんの句。情景も目に浮かび、中七の「ふいに鳴り出す」にどこか物語性も感じられます。大きな古時計のボーンという重音が聞こえて来るようでした。

私は映画Back to the futureを思い出しました。(過去にタイムトリップしたタイムマシンが、時計台に落ちた雷のエネルギーでこの世に戻って来ます。)映画でなくても、雷の衝撃で時計が動き出すことがありそうです。止まっていたのはどこの大時計でしょうか?

皆様からのコメントです。

竹葉さん:稲妻に気を取られていたら、ボンと低い時計の音で、「なんだ稲妻くらい」と日常に戻った、という、稲妻なんか古い大時計に勝てないぞ、という句でしょうか。。なんか惹かれます。

等さん:大時計が急に鳴り出し、それ以後皆を不安に駆り立てている句を選びました。

能登さん:絶妙のタイミングで鳴り出すものってありますよね。あるある感です。

郁子さん:あの時計、確か止まっていたはず。。ミステリーの幕開け?想像が広がる。

千香子さん:稲妻にはっとした途端、大時計が鳴り出したそのタイミングが面白いと思いました。 実は時計はいつもなっていたけど、気が付いていなかっただけかもしれないなどと想像しました。

晴代さん:大時計が稲妻とコラボしたのか、しんとした広間に鳴り光る。

               ★★★

懸命にリハビリを続けておられる遅足さん。

自由題では「彼の世への途を照らせり稲光」という句を作られました。遅足さんの世界観は壮大かつ繊細です。

今、次回の兼題を考えていただいています。乞うご期待!麗子

 

 

 

コメント (1)
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